債券相場は下落。先物中心限月は3カ月半ぶりに150円を割り込んだ。日本銀行が実施した国債買い入れオペが売り圧力の強さを示す結果となり、現物市場で中長期ゾーンを中心に売りが優勢となった。30年債入札を翌日に控えた超長期債も取引終盤にかけて下落した。

  5日の長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比横ばいの150円15銭で取引を始め、小安く推移したが、午後は売りが強まり、中心限月としては夜間取引を含むベースで3月16日以来となる150円割れ。結局は17銭安の149円98銭と、この日の安値で終了した。

  SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、「オペの結果は一定程度の売り圧力を示す内容で、需給的にしっかりしていない中期ゾーンは来週の5年債入札前の最後のオペで売りが強まった可能性がある」と指摘。30年債入札については、「生保の需要を喚起するほどの利回り水準か不透明感がある」とみている。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の347回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.08%で取引を始め、0.085%まで上昇した。新発2年物378回債利回りは1bp高いマイナス0.12%、新発5年物132回債利回りは1.5bp上昇のマイナス0.055%まで売られた。

  日銀はこの日午前、長期国債買い入れオペを実施した。残存期間「1年超3年以下」が2800億円、「3年超5年以下」は3000億円、「5年超10年以下」は4500億円と、いずれも前回と同額。「1年超3年以下」の応札倍率が4.14倍と5月以来の高水準になったほか、「3年超5年以下」も3.87倍に上昇した。 「5年超10年以下」では平均利回り差が0.006%になった。

日銀国債買い入れオペ結果はこちらをご覧下さい。

  SMBC日興証の竹山氏は、「先週の2年債入札はしっかりしていたが、中期ゾーンは日銀オペが増額されたとかTB利回りが大きく下がったわけでもない」と言う。

  マスミューチュアル生命保険運用戦略部の嶋村哲金利統括グループ長は、中短期債について、「国内投資家の買いが弱いのは間違いない。海外勢がドル・円ベーシスの関係で短期債を買っていない面もある。マイナス金利への抵抗がさらに強まった感じ」だと言う。

超長期ゾーン

  超長期ゾーンでは、新発20年物161回債利回りは0.5bp低い0.59%で取引を始めたが、午後は0.60%に上昇した。新発30年物55回債利回りは1bp高い0.865%まで売られた。

  みずほ証券の稲垣真太郎マーケットアナリストは、「30年債はあすに入札を控えた調整圧力で、今月は40年債入札もあるという事情が金利上昇要因となっている」と言う。残存期間25年超のゾーンでは日銀の買い入れオペ額が相対的に少なく、需給懸念がくすぶっている。

  財務省は6日、30年利付国債の価格競争入札を実施する。55回債のリオープン発行となり、表面利率は0.8%に据え置かれる見込み。発行額は8000億円程度となる。

過去の30年債入札結果はこちらをご覧下さい。

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