北朝鮮は4日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試射に成功したと発表した。事実ならば、米本土への攻撃が可能な核弾頭を搭載したミサイルの開発という目標に近づいたことになる。

  ミサイルは新たに開発されたICBMで高度2800キロメートルに達したと、北朝鮮の国営テレビが報じた。高度が最高に達する角度で発射したとしている。飛行時間は39分で「世界のあらゆる地点」を攻撃可能だとアナウンサーが言明した。近隣諸国に対するリスクはなかったと付け加えた。

  金正恩労働党委員長がミサイル「火星14」の試射を命じたと、国営の朝鮮中央通信(KCNA)が報じた。韓国合同参謀本部によれば、ミサイルは午前9時40分ごろに発射され約930キロメートル飛翔した。日本の防衛省は高度が2500キロメートルを「大きく超えていた」との推定を示した。

  米国と韓国、日本はミサイルがICBMとは確認していない。菅義偉官房長官は北朝鮮の発表について慎重に検討していると述べた。

  ICBMであったかどうかにかかわらず、今回の発射は北朝鮮のミサイル技術の向上を示唆しており、北東アジア諸国および米国との新たな対立の発端となるリスクがある。トランプ米大統領と習近平中国国家主席は今週、ドイツでの20カ国・地域(G20)首脳会議に際し会談する予定。

  トランプ大統領は4日ツイッターで金委員長について、「人生にほかにもっとやることがないのだろうか」とコメント。「韓国と日本がこのような状況をこれ以上長く我慢するとは信じにくい。恐らく中国が北朝鮮に大きな動きを取り、こうした愚かなことを完全に終わらせるだろう」と記述した。

  ロシアと中国は共同声明を出し、北朝鮮に兵器開発プログラム停止を促すとともに、米国と韓国には大規模な軍事演習を控えるよう呼びかけた。習主席とプーチン・ロシア大統領は4日にモスクワで会談した。共同声明は対話の余地を生み出すことを目指したものだが、中国のこのような呼びかけはこれまでに米国と北朝鮮の双方から拒否されている。

  プーチン大統領は習主席との会談後に「平行した凍結」に向けた「共同での取り組みに合意した」と述べた。

  両国はICBM発射に成功したとの北朝鮮の発表に懸念を表明しながらも、「武力衝突につながりかねない域内の軍事的、政治的緊張の高まりは、国際社会による平和的解決を必要とする」と論じ、全当事者が「先走った行動や攻撃的な言動」を慎むよう呼びかけた。

  北朝鮮への対応をめぐる米中間の緊張は既に再び高まっている。トランプ大統領が中国の影響力行使が不十分だとする一方、中国側は北朝鮮を追い込み過ぎれば政権の崩壊と難民危機を招き、北東アジアでの米軍のプレゼンス拡大につながることを懸念している。

  韓国はミサイルがICBMであったことが判明すれば北朝鮮への制裁強化を求めると、大統領府の当局者が4日述べた。

  KCNAは、北朝鮮は今や「完全な核保有国だ」とし、「米国による核戦争の脅威と恫喝」に基本的に終止符を打ったと言明した。

原題:North Korea Claims Successful Intercontinental Missile Launch(抜粋)
North Korea Claims Its First Successful Launch of an ICBM (1)
North Korea Claims Its First Successful Launch of an ICBM (2)
North Korea Claims Its First Successful Launch of an ICBM (4)

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