ゴールドマン・サックス・グループによれば、1年にわたり停滞するボラティリティー(変動性)を揺さぶる契機は中央銀行の引き締めを上回る要因となりそうで、通常はリセッション(景気後退)や戦争といった大きな衝撃が挙げられるという。

  ゴールドマンのストラテジスト、クリスチャン・ミュラーグリスマン氏とアレッシオ・リッツィ氏は、こうした状況は少なくとも株式市場において1928年以降、14回の同様の低ボラティリティー「状況」で広く当てはまったと指摘。こうした期間は平均で2年近く続き、短期間の急上昇が特徴で、S&P500種株価指数のボラティリティーは通常、10以下だったという。

  両ストラテジストは3日付のリポートで、ここ1週間に資産全般に変動性が高まり、投資家は上振れに備えつつある点について、中銀の金融引き締め観測が一因だと分析。ただ、不確実性やリセッションリスクが高まらなければ、持続的な上昇の可能性は低いという。

  ロンドン在勤のミュラーグリスマン、リッツィ両氏は「ボラティリティーの急上昇は、戦争やテロ攻撃といった予測不可能で重大な地政学的事象、経済・金融の負の衝撃、未知の未知(一例は1987年のブラックマンデー)の後に起こるケースが多いため、予測しにくかった」と述べ、「リセッションと景気循環の鈍化は歴史的に見て、資産全般に高ボラティリティー状況をもたらした」と付け加えた。

  ゴールドマンは向こう2年でリセッションに陥る確率を25%と推計している。

  両氏は、投資家が当面直面するリスクはボラティリティーの持続的な高まりへの移行ではなく値固めだと指摘し、その備えとしてプットスプレッドを通じたプロテクションを提起している。

原題:War or Recession Might Be Needed to Break Low-Vol, Goldman Says (抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE