利益相反が問われ、倫理面で物議を醸しているトランプ大統領の「トランプ・インターナショナル・ホテル」。このホテルのリース契約を監督した米国の一般調達局(GSA)担当者が、大統領選直後にトランプ氏の企業に対し、利益相反懸念は「たわ言」とする評価報告書を提供していたことが分かった。

  さらに4カ月後、トランプ氏が大統領在任期間中もこのホテルの所有を維持することに問題なし、との判断を下したのもGSAの同じ担当者だった。5月に裁判所に提出された文書に基づくと、トランプ氏はこの判断で数百万ドルの資金を節約できた可能性がある。

  この担当者とは、GSAの請負業者であるケビン・テリー氏。ブルームバーグ・ニュースが入手した、同氏がGSAの同僚2人やトランプ・オーガニゼーション幹部らに宛てた電子メールによると、GSAが利益相反の可能性を認めたとするバズフィードの記事について「たわ言ばかりだ」と一蹴していた。

  テリー氏とGSAの報道担当者はコメントの要請に応じなかった。ホワイトハウスとトランプ・オーガニゼーションの担当者も6月30日朝に送付したコメントの依頼に回答しなかった。

  首都ワシントンにあるトランプ・インターナショナル・ホテルを巡っては、リース契約の貸す側である連邦政府の実質的責任者はトランプ氏、借りる側もトランプ氏であるため、同氏の当選以来、倫理学者や法曹家、議会民主党らが追及を続けている。大統領の歓心を買おうとホテルが利用される懸念もあり、6月にはサウジ政府のロビイストがホテルでの宿泊や食事で25万ドル(約2835万円)以上使っていたことが明らかになった。これは外国政府からの金銭や贈答品の受け取りを禁じる米国憲法に抵触する可能性があり、連邦裁判所で3件の審理が進んでいる。

原題:Ethics Issue ‘Nonsense,’ Says Official Who Cleared Trump Hotel(抜粋)

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