英銀HSBCホールディングスは先週、その他ティア1債(AT1債)と呼ばれる高リスクの銀行債を過去最低クーポンで起債した。先月には欧州で3銀行が整理されたが、旺盛な需要を維持している。

  ブルームバーグのデータによれば、HSBCの12億5000万ユーロ(約1600億円)相当のAT1債のクーポンは4.75%とユーロ建てとして過去最低。2015年9月の同様の起債では6%だった。

  スペインのポプラール・エスパニョール銀行は、監督当局から存続不能と判断され国内大手のサンタンデール銀行によって1ユーロで買い取られた。イタリアのバンカ・ポポラーレ・ディ・ビチェンツァとベネト・バンカは優良資産のみをインテーザ・サンパオロに移管する形で再編された。これに伴い3行の劣後債は価値を失った。3行のうちポプラール銀はAT1債も発行していた。

  劣後債のリスクが浮き彫りになる中で、ポプラールのケースではAT1債と共に上位のティア2債が価値を失った。こうした中で、HSBCは過去最低クーポンでAT1の発行に成功しており、投資家はクーポンの高いAT1債の方を選好する可能性が強いことを示唆している。

  UBSグループのキャピタルソリューション世界責任者のバリー・ドンロン氏は「投資家はティア2債の価値評価について再考するだろう」と話した。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチの指数によると、高リスクの銀行債の1-6月リターンはプラス9.4%と好調だった。前年同期はマイナス2%。

原題:Three Bank Failures Barely Cool Demand for Riskiest Lender Debt(抜粋)

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