中国の人民元相場は持ち直しつつあるが、季節的なドル需要の拡大が元高の逆風となる可能性がある。中国企業がオフショアの株主に配当を支払うためだ。

  配当支払いに向けたドルなどの外貨需要は7月に78億ドル(約8800億円)でピークを迎える見通し。2017年1-5月の本土銀行による顧客向け外為決済額が平均118億ドルだったことを考えると、かなりの規模だ。過去3年の中国の外貨準備高は毎年7月に減少しており、国家外為管理局(SAFE)で幹部を務めた管涛氏も先週、外貨需要がこの時期に急増すると言及していた。

  この2カ月、元相場の変動は大きくなっている。5月は月間で約1年ぶりの大幅上昇だったが、中国人民銀行(中央銀行)によるものと観測される介入で元高に転じるまで6月は下げていた。中国当局によるレバレッジ抑制の取り組みが支出の足かせとなる中で、中国経済が減速の兆しを見せていることを直近のデータは示唆。ゴールドマン・サックス・グループは資本流出が加速してきたと警鐘を鳴らしている。

  ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)の香港在勤エコノミスト、夏楽氏は「配当を支払う必要性が元相場の下落圧力となり、最近増加していた中国の外貨準備に対する圧力になる可能性もある」と分析。「ここ数日の人民元上昇は持続せず、配当支払いなどの短期的要因と資本流出という長期的要因が相まって、今後数カ月は元相場を下押しするだろう」と述べた。

  ブルームバーグの集計データによると、オフショアに上場する中国企業は8月までの3カ月で計160億ドルの配当を支払う必要がある。6月は24億ドルを払い、8月の支払い予定額は59億ドルに上る。

原題:China Inc.’s $7.8 Billion of Dividend Payouts to Stress Yuan (1)(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE