オーストラリア準備銀行(中央銀行)は5年近く、米国の利上げ開始で豪ドルに下落圧力が働き自国の輸出を促進するとの見方から、米金融当局に声援を送ってきた。このため、「思い通りには行かない事態」を反省するのも無理はない。米当局による過去半年で3回の利上げの間に豪ドルは7%近く上昇したからだ。

  豪中銀は4日の金融政策決定会合で金利を据え置く見通し。ウエストパック銀行のシニア為替ストラテジスト、ショーン・キャロー氏は「豪ドルは豪中銀の方程式を確かに『複雑に』している」と指摘する。

  ロウ総裁ら豪中銀当局は通貨高に拍車を掛けることを最も避けたいため、4日の声明がタカ派寄りになるとの観測に裏付けはなさそうだ。豪ドル高は商品相場が再び好調なことが一因だが、その一方で、米金融当局が予測通りに利上げしないとの市場の予想も背景にある。さらに、欧州などの景気回復がより広範囲な引き締め観測を引き起こしている。

  ナショナルオーストラリア銀行の通貨ストラテジスト、ロドリゴ・キャトリル氏(シドニー在勤)は、「協調的取り組みというこのテーマは、欧州をはじめカナダや英国、ノルウェーも含め主要中銀から浮上しているようだ」と述べ、それら全てが豪中銀を含めて多くの利上げ観測を高めていると指摘した。

  トレーダーの間では豪中銀が1年以内に政策金利を過去最低の1.5%から引き上げる確率は60%強と見込まれている。3週間前までは利上げは全く予想されていなかった。エコノミストの金利見通しは珍しく割れており、緩和サイクルがもう少し持続されるとの予想が5人だったのに対し、次の動きは利上げと答えたのは7人、2018年半ばまで金利据え置きを見込んだのは11人だった。

原題:Aussie Dollar Defies RBA Five-Year Plan for Fed-led Depreciation(抜粋)

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