債券市場では超長期債相場が安い。海外の金利先高観がくすぶる中、国内債市場で6日に行われる30年債入札への警戒感が強まり、売り圧力が掛かった。一方、この日実施の10年債入札が順調だったことから、下値は限定的となった。

  4日の現物債市場で新発20年物の161回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値から0.5ベーシスポイント(bp)高い0.60%に上昇。その後は0.595%に戻した。30年物55回債利回りは一時1.5bp高の0.865%と、新発債として4月6日以来の水準まで売られた。新発40年物の10回債利回りは1bp高い1.045%と、5月25日以来の水準に上昇。長期金利の指標となる新発10年物国債の347回債利回りは横ばいの0.08%での推移が続いた。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「海外の金利がまだ上がりそうな雰囲気もあり、積極的に買いにいく感じではない」と指摘。「今週末に発表される雇用統計まで経済指標を見ながら米国の利上げを織り込む可能性も残る中、国内で30年入札が控えており、超長期が弱くなりやすい」とみる。

  長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比4銭安の150円12銭で取引を開始。一時150円09銭まで水準を切り下げたが、午後には横ばいまで値を戻す場面もあった。結局は1銭安の150円15銭で引けた。

  3日の米国債相場は下落。米供給管理協会(ISM)が発表した6月の製造業総合景況指数が2014年8月以来の高水準となったことを受けて売られた。米10年債利回りは5bp高い2.35%程度に上昇した。欧州債市場でも米指標の堅調な内容を受けてドイツ国債が下落した。

米ISM製造業指数の詳細はこちらをご覧ください。

10年債入札

  財務省が実施した10年利付国債入札の結果によると、最低落札価格が100円19銭と、市場予想100円17銭を上回った。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は4.77倍と、前回の3.64倍から上昇。小さければ好調を示すテール(最低と平均落札価格の差)は1銭と、前回2銭から縮小した。

10年利付国債の入札結果はこちらをご覧下さい。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「10年債利回りは先月末に3月以来の水準に上昇した上、イールドカーブで見た割高感がなかったので、入札は取り組みやすかった」と説明。「世界的に債券市場のボラティリティがこのところ上昇したが、日本の10年債は金利コントロール策の誘導目標なので、下値が限定的だろうとの安心感がある」と言う。

  6日には30年利付国債の入札が予定されている。バークレイズ証の押久保氏は、「目先の注目点は30年債入札だが、超長期ゾーンは引き続き弱含んでおり、入札結果を見極めないとセンチメントを巻き返せない。7月は生保の需要が弱くなりがちな傾向もある」とみる。

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