富士フイルムとコダックのISO220のフィルムが生産打ち切りになるまでフィルムカメラを愛用していた筆者が今回、新旧を完璧に融合させたカメラという印象のある「ライカM10 」(米小売価格6895ドル=約77万円)を家族親戚の集まりで試す機会があった。M10は2400万画素のフルサイズCMOSセンサー、液晶のライブビューファインダーを搭載。USBポートは付いてない。

ライカM10
ライカM10
Source: Leica

第一印象

  手にしてまず、軽いけれど頑丈だという印象を受ける。絞りとシャッタースピードの調節方法も分かりやすい。低照度時に使うISO設定はやや厄介で、頻繁に調節が必要な場合には理想的とは言えない。メニュー機能の操作はシンプル。背面にある大型3インチの液晶画面は鮮明で、ボタン一つでオンになる。M10はボディーが小さく軽いため、特に21ミリのワイドレンズを使った場合、場所を移動しながら大人数を撮影するのがかなり容易になった。

ISO感度域

  ISO感度域はライカの持ち味が本当に発揮される部分だ。ダイナミックな感度域が素晴らしい。低照度と高照度が共存。強力なCMOSセンサーのおかげで、低照度でも色がくすまない。

低照度でパチリ
低照度でパチリ
Photographer: Gillian Laub for Bloomberg

操作メニューとライブビュー

  初めはファインダーをのぞいて構図を決めていたが、ピント合わせにしばしば時間がかかり過ぎた。そこでライブモードに切り替え、液晶画面でピントを合わせるようにしたら、うんと操作がしやすくなった。ピントが合っている場所を赤い線と点で示してくれるためだ。

マニュアルフォーカス(MF)

 M10で最も難しく感じたのはピント合わせで、特に低照度の撮影ではシャッターチャンスを逃したと感じる場面があったが、液晶画面を使うことでより簡単にMFのピント合わせができた。

素早いフォーカスには液晶画面を使うと便利
素早いフォーカスには液晶画面を使うと便利
Photographer: Gillian Laub for Bloomberg

電池の寿命

  液晶画面を主に使って撮影することの欠点の一つは、電池の消耗が早いことだ。フル充電で撮影を始めたが、スペア電池を持っていなかったので、撮影を1時間中断して充電する必要があった。

画像鮮鋭度

  ピントが合っていると画像はとても美しい。F1.4で得られる被写界深度は見事でくっきりしている。

大きくプリントしてみるとネガフィルムから現像したよう
大きくプリントしてみるとネガフィルムから現像したよう
Photographer: Gillian Laub for Bloomberg

色と光

  撮影日は光の加減が日中を通じて変わったが、どんな光量でもきれいに撮れて、ありのままの色合いを生き生きと捉えることができた。

理想的とは言えない光の中、走る娘にも対応
理想的とは言えない光の中、走る娘にも対応
Photographer: Gillian Laub for Bloomberg

最後に

  筆者は、愛用フィルムの生産打ち切りで渋々使い始めた「ペンタックス645Z」とキヤノン「5D Mark III」に非常になじんでおり、全く新しいカメラを使い始めるのは怖く、不安に感じられた。ピント合わせがうまくいかずストレスを感じることもあったが、徐々に使い慣れると、このカメラがとても好きになった。筆者はどんどん撮るのが好きで、使い心地が良くなるにつれ、さらに機動的に撮れているという気持ちになった。

原題:The $6,895 Digital Camera Even Analog Photographers Can’t Resist(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE