欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル続落、対円で一時111円台-米株安が重し

  29日のニューヨーク外国為替市場ではドルの守勢が続き、円やユーロが上昇した。利上げを進める米金融当局にその他の中央銀行が追随し始めているとの見方を反映したポジション調整が進み、ユーロはドルに対し5月以来の高値を付けた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.2%低下。メキシコ・ペソに対して上昇したものの、ユーロやポンド、円、カナダ・ドルといった通貨に対し下落したことが響いた。ドルは対円で1ドル=112円18銭と、前日から0.1%下げた。ユーロはドルに対し0.6%高の1ユーロ=1.1441ドル。

  ドルは円に対しては朝方上昇していたが113円近辺で失速し、米国の株安や米10年債利回りが日中の最高水準から離れたことが重しとなって下落。一時は111円82銭の安値をつけた。

  カナダ・ドルは米ドルに対して続伸。ただ、米原油相場が朝方の上げをほぼ全て消す展開となったことで、上げ幅は縮小した。カナダ・ドルは、同国の金融当局者が近い将来に利上げを検討する可能性を示唆して以来、底堅い展開となっている。

  ポンドもドルに対し続伸し、一時は1.3015ドルに値上がりした。イングランド銀行のチーフエコノミスト、アンディ・ホールデン氏が利上げの可能性を真剣に検討する必要があると述べことが手掛かり。

  6月のドイツ消費者物価指数( CPI)速報値が欧州連合(EU)基準で前年同月比1.5%上昇となり、エコノミスト予想中央値(1.3%)を上回ったこともユーロ買いにつながった。
原題:Yen Climbs to Fresh Session High as Greenback Stays on Defensive(抜粋)

◎米国株:下落、テクノロジー売り浴びる-ナスダックは1.4%安

  29日の米国株は下落、テクノロジーが売りを浴びた。投資家の物色の矛先がグロース銘柄からバリュー銘柄に向かった。金融株は上昇。金融当局が大手銀に資本が十分とのお墨付きを与え、各行が自社株買い計画などを発表したことが好感された。

  S&P500種株価指数は前日比0.9%下げて2419.70。ダウ工業株30種平均は0.8%(167.58ドル)安の21287.03ドル。ナスダック総合指数は1.4%下げた。

  米連邦準備制度理事会(FRB)が前日発表した金融機関に対するストレステスト(健全性審査)の包括的資本分析(CCAR)の結果で33行が「合格」し、各行は株主還元策を発表した。この日は金融株に買いが入り、ゴールドマン・サックス・グループやJPモルガン・チェースは上昇した。

  S&P500種の業種別11指数のうち金融株は0.7%上昇した。エネルギー株も高い。ニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は6日続伸した。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は11に上昇。S&P500種の出来高は30日平均を14%上回った。

  ステープルズは1.5%高。シカモア・パートナーズはステープルズを1株10.25ドルで買収することで合意した。
原題:Tech Spoils Bank Party as Stocks, Dollar Slide: Markets Wrap(抜粋)
MARKET WRAP: Stocks Drop Most 6 Weeks as Techs Resume Decline(抜粋)

◎米国債:下落、リアルマネー系の押し目買いなどで午後に下げ縮める

  29日の米国債相場は下落。ただ午後には株価下落やリアルマネー系による押し目買いを受けて、やや下げ幅を縮めた。

  先物主導で朝方から大きく下げたが、午後になり株式相場が下げを拡大する中で国債はこの日の安値を離れた。またリアルマネー系の買いも下げ縮小に寄与した。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.27%。30年債利回りは3bp上げて2.81%。

  この日は10年債と30年債のパフォーマンスが期間のより短い債券を下回ったことから、イールドカーブはスティープ化した。

  利回り差は5年債と30年債で0.3bp拡大、2年債と10年債では2.3bp広がった。
原題:USTs Lower After Sharp Early Sell-Off; Losses Pared Into Close(抜粋)

◎NY金:3日ぶり下落-ユーロ建ては6カ月ぶり安値、ユーロ上昇で

  29日のニューヨーク金先物相場は反落。欧州中央銀行(ECB)が異例の金融刺激策の解除に動きそうだとの観測を背景に、ユーロが上昇する中、ユーロ建ての金は6カ月ぶりの安値となった。

  RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニア市場ストラテジスト、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、市場はECBが「量的緩和を完了させるかもしれない」と考えていると指摘。欧州では経済成長と金利上昇も予想され得るとし、金は1240-1260ドルのレンジで引き続き推移するだろうと述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前日比0.3%安の1オンス=1245.80ドルで終了。3営業日ぶりの下落となった。

  銀先物9月限は0.8%安の16.654ドル。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ先物10月限は0.1%、パラジウム9月限は1%いずれも値下がりした。
原題:Europeans Paying Least This Year to Buy Gold on Currency Gains(抜粋)

◎NY原油:6日続伸、4月以降最長の連続高-米国の生産減で

  29日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は6日続伸。4月以降で最長の連続高となった。米国での原油生産とガソリン在庫の減少を受け、世界的な供給過剰懸念が和らいだ。

  プライス・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のシニア市場アナリスト、フィル・フリン氏は米国での生産減少が「支援材料の一部になっている」と指摘。「下げは行き過ぎだったと思われているようだ」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日比19セント高い1バレル=44.93ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント8月限は11セント上昇の47.42ドル。
原題:Oil Caps Longest Winning Streak Since April as U.S. Output Slows(抜粋)

◎欧州株:9カ月ぶり大幅安-欧米金融当局のタカ派への転換を警戒

  29日の欧州株式市場では、指標のストックス欧州600指数が9カ月ぶり大幅安となった。欧州と米国の金融政策が引き締めに向かっているとの観測が広がった。

  ストックス600指数は前日比1.3%安の380.66で終了。公益事業株とテクノロジー銘柄、消費財株がいずれも大きな下げとなった。ユーロは対ドルでここ1年ぶり余りの高値に達した。イングランド銀行のカーニー総裁が利上げを開始する可能性があると示唆したことを手掛かりに、ポンドも大きく上げた。

  業種別指数では、銀行株指数が1カ月ぶり高値。米連邦準備制度理事会(FRB)が28日発表した銀行ストレステスト(健全性審査)で初めて全行が合格したことを手掛かりに米銀行株が上げたことに追随した。欧米中央銀行総裁らによる今週の発言で利上げ観測が高まったことも支援材料。

  サクソ銀行のトレーダー、アンドレア・トゥエニ氏は「金融政策当局者を巡り大きな緊張感がある」とし、「世界的に金融当局者らのタカ派への転換が進んでいる。しかも同時進行しているようだ。エアバスなどの輸出企業はユーロ高から打撃を受けるだろう。自動車産業と高級品セクター、サノフィもそうだ」と語った。
原題:European Stocks Fall Amid Concern Central Banks TurningHawkish(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債軟調-物価統計で中銀がタカ派姿勢との見方強まる

  29日の欧州債市場ではドイツ国債への売り浴びせが続いた。緩和策
縮小が織り込まれつつある中、ドイツのインフレ率が予想を上回り、最
近タカ派に傾いたと見られるECBにいっそうの根拠を与えた。英国と
欧州の短期債利回りは利上げ時期が早まったことを引き続き示唆してい
る。
  5年以上の各年限でASWスプレッド縮小が継続。一方、ECBに
よる支援が減るとの見方から周辺国債のスプレッドは拡大した。30日の
起債を控え、イタリア10年債を中心に下げた。

  英10年債利回りはドイツ国債に対するスプレッドが約1bp拡大。
英中銀のホールデン氏が利上げの可能性について真剣に検討する必要が
あると発言し、タカ派的な見方をあらためて示した。

  短期債の利回り曲線は、利上げ開始時期が2018年3月であることを
示唆。18年末までに2回目の利上げが行われる確率はほぼ50%。
原題:CPI Beat Adds to Bearish Bond Bias; End-of-Day Curves,Spreads(抜粋)

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