米連邦準備制度理事会(FRB)は大手米銀に、資本は十分以上だとお墨付きを与えた。各行は直ちに、株主還元策を発表した。

  JPモルガン・チェースやシティグループ、バンク・オブ・アメリカ(BofA)などが増配や自社株買いの計画を発表。株主還元の規模はアナリスト予想を超えていた。

  JPモルガンは四半期配当を12%引き上げ、今後12カ月の自社株買い規模を前年比およそ90%増の194億ドル(約2兆1800億円)に増やす可能性があると明らかにした。シティグループは配当を倍増し、自社株買いを最大156億ドルとする計画だ。BofAは60%の増配と最大120億ドルの自社株買いを打ち出した。

  2008年の金融危機後に始まったFRBの銀行ストレステスト(健全性審査)で初めて全行が合格し、銀行株は28日の時間外取引で値上がりした。ただ、キャピタル・ワン・ファイナンシャルだけは条件付きの合格だったため2%余り下げた。

  金融危機前は高い配当が銀行株の人気を高めていたが、その結果として多くの銀行の資本が薄くなり過ぎていたことを危機が露呈した。合格を受けて各行が28日に発表した株主還元計画は、投資家の関心を引き付けようとする熱意の表れだ。

  多くの銀行は利益率の目標をなかなか達成できず、一部は株価が1株当たり純資産額を下回っている。FRBはリスクテーク制限や内部管理強化を求める規則を緩和する余地があるとの見方も示唆した。こうした規制の要件は銀行の収入を圧迫するとともにコストを押し上げてきた。

  キャピタル・アルファ・パートナーズのアナリスト、イアン・カッツ氏は28日のリポートで、ストレステストの「素晴らしい成績表はトランプ政権やその他、ドッド・フランク時代の規制の緩和を望む勢力にとってさらなる追い風だ。銀行には長期的な好材料が増えた」と指摘した。

原題:Banks Unleash Surprisingly Big Payouts After Fed’s Stress Tests(抜粋)

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