債券相場は下落。前日の米国債相場が下落した流れを引き継ぎ、国内債市場でも売りがやや優勢だった。この日は国債入札や日本銀行の国債買い入れオペなどの材料がなく、新発5年物と10年物はまだ取引が成立していない。

  29日の長期国債先物市場で中心限月9月物は前日比4銭安の150円48銭で取引開始。いったんは150円53銭とプラスに転じる場面もあったが、午後には150円43銭まで下落。結局は8銭安の150円44銭で終えた。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「米債が大幅安になった流れで先物が安く推移した」と説明。半面、「28日の日本銀行による長期国債買い入れオペの結果を受けて需給的な引き締まりも意識される中、期末を控えて大きく売る動きも見られない。材料難で薄商いの中、全体的にもみ合う展開になっている」と述べた。

  現物債市場で新発2年物の378回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.12%で推移した。新発20年物の161回債利回りは0.565%、新発30年物55回債利回りは0.815%、新発40年物の10回債利回りは0.995%と、いずれも横ばいで取引されている。

  一方、長期金利の指標となる新発10年物国債の347回債と、新発5年物132回債は取引がまだ成立していない。新発10年債が一日を通じて売買不成立となるのは5月1日、新発5年債は今月1日以来となる。

  28日の米国債市場では期間が長めの債券が下落。米10年債利回りは2bp高い2.23%程度に上昇した。米財務省が実施した7年債入札の結果は、最高落札利回りが2.056%となった。前回は2.060%だった。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は2.46倍と、前回の2.54倍から低下した。時間外取引では2.24%台に上昇する場面があった。

日銀オペ運営計画

  日銀は30日に7月の長期国債買い入れオペの運営方針を公表する。6月分は1年超の買い入れについて予定額と回数ともに前月から変更がなかった。

  BNPパリバの井川雄亮金利ストラテジストは、「誘導目標の10年債利回りの現状を踏まえれば、超長期ゾーンのオペ減額はない可能性の方が高い。7月の買い入れ額のレンジは変わらない」と予想。ただ、財務省が国債市場特別参加者(プライマリーディーラー、PD)会合で、流動性供給入札の残存期間15.5年超39年未満を減らす提案をしたことを受けて、「あすのオペ運営方針と週明け以降の超長期ゾーンの減額がないと確認するまでは、投資家は積極的に動きにくい」とみる。

PD会合に関する記事はこちらをご覧ください。

  バークレイズ証の押久保氏は、「短中期の金利水準が大きく変わったものの、日銀は何もしなかった。ディレクティブと今は整合性が取れていると判断している可能性が高い」と指摘。「買い入れ額のレンジを動かす必要性がないという状況だと思われる」としている。  

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