世界の主要な中央銀行の首脳は現在、借り入れコストは上昇する方向にあるというメッセージを一斉に発しており、市場はそれに慣れる必要があるようだ。

  イングランド銀行(英中銀)のカーニー総裁は、ポルトガルのシントラで28日に開かれた欧州中央銀行(ECB)フォーラムで、利上げ時期が近づいていると示唆。同総裁はわずか1週間前に、ゼロ近辺の政策金利が適正だと述べていた。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は自分の政策引き締めは順調だとし、カナダ銀行のポロズ総裁は利上げを検討する可能性があるとあらためて語った。

  緩和策は過去10年続いてきたが、実際に同政策からの転換を図る上での難しさを浮き彫りにしたのが、微妙なバランスを取ろうとしたドラギECB総裁だ。同総裁の27日の発言が、金融政策の変更が差し迫っていることを示唆したものだと投資家に受け止められた後、ユーロシステムの当局者は打ち消しに努め、その結果、金融市場は急激な上下動に見舞われた。

  ドイツ銀行の外為調査共同責任者、アラン・ラスキン氏は、「中銀の多くが緊急の緩和策の必要性について、遅ればせながら適正に再検討しているという見方に市場は極めて敏感になっている」と指摘した。

  一方、日本銀行の黒田東彦総裁はECBフォーラムのパネル討論会で、日銀の緩和策がもたらした過剰流動性は、企業に支出拡大を十分促していないとの認識を示した。

  黒田総裁は、質的・量的緩和を導入して以来、経済状況は改善し、企業は記録的な好業績を挙げたが、企業は投資も含め、支出の拡大に依然慎重だと発言した。
  
原題:Central Bankers Tell the World Borrowing Costs Are Headed Higher(抜粋)

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