米医薬品メーカーのメルクが開発しているコレステロール治験薬「アナセトラピブ」が最終段階の臨床試験で心疾患のリスクを下げる効果を示した。過去には他社の類似薬が相次いで失敗に終わっており、大きな成果となった。

  しかし、メルクは27日の発表資料で、米食品医薬品局(FDA)に承認申請を行うかどうか決めていないと説明、医療関係者やアナリストを当惑させている。同社はアナセトラピブが脂肪組織に蓄積し得ると指摘。潜在的な問題ではあるが、投薬中止後も数年にわたって体内に残存する可能性があるとの従来の試験結果とは整合的だ。

  クリーブランドクリニックの心臓病責任者で、過去に失敗した類似の治験薬2つでリードリサーチャーを務めたスティーブン・ニッセン氏は、「新薬承認申請を行うかどうか決めていないとメルクが説明している事実を踏まえると、恩恵が小さい可能性、あるいは懸念すべき副作用が一部ある公算を示唆している」と話した。

  アナセトラピブはいわゆるコレステリルエステル転送タンパク(CETP)阻害薬。メルクは発表資料で、8月に開かれる欧州心臓病学会(ESC)の会合で全ての結果を公表すると明らかにした。

原題:Merck’s Cholesterol Trial Win Puzzles as FDA Filing Uncertain(抜粋)

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