公正取引委員会は、液化天然ガス(LNG)の売買で商慣行となっている転売制限を見直す必要があるとの見解を含んだ報告書を28日に公表する。世界のLNG需要の約3割を占める日本で行政機関が、独占禁止法の下に国際的なLNGの取引慣行に一石を投じる。

  事情に詳しい複数の関係者によると、報告では既存契約だけでなく新規契約についても転売を制限する「仕向け地条項」などを含まない契約とする必要性を指摘する。原子力発電所の再稼働や再生可能エネルギー普及などで火力発電用LNGの供給過剰懸念が台頭する中、転売の自由など柔軟性を求める日本の電力会社などにとって足かせとなっていた。

  公取委はこの条項が、自由な競争を阻害している恐れがあるとして16年から取引実態を調査しており、その結果を報告書としてとりまとめ公表する。欧州でも域内で取引された一部のLNGや天然ガスの売買契約に含まれる仕向け地条項が競争法(独禁法)に違反するとの決定が下され、同条項の撤廃が進みつつある。

  日本政府は、LNG需給の大幅な変動にさらされる日本の電力会社を支援するため、流動性の高いLNG市場の構築に向け、同条項の緩和・撤廃が国際取引ルールとして確立するよう取り組みを強化すべきだと提言していた。

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