オプション型投資商品の一つであるカバードワラントで、日本株に対する弱気派が増えている。eワラント証券によると、日経平均株価の変化幅のマイナス3倍に連動するeワラントの買い付け代金が過去1年の5倍に膨らんだ。

  同証が26日に公表した過去1週間の売れ筋ランキングの上位に並んだのは、9月満期の「日経平均マイナス3倍レバレッジトラッカー」だ。各権利行使価格の買い付け代金を合計した比率は直近1年間の13%に対し、6月3週(19ー23日)には67%まで高まった。

  小野田慎投資情報室長は、「いつ下げるか分からないが、数カ月以内というスパンなら日本株は下がるだろうと弱気な見立てが増えていることの表れ」と指摘。一方、短期で相場下落に賭けるプット(売る権利)型商品の動きが鈍い点にも触れ、「時間経過に伴う目減りがない『トラッカー』が選ばれているのが今回の特徴。こうしたマネーフローは珍しい」と話している。

  フランスなど欧州や米国政治に対する過度な警戒感が後退した半面、世界株に対する日本株の割安感や出遅れ感が評価され、日経平均は6月2日に2万円を回復。一時2万318円と2015年8月以来の水準に戻したが、米経済の先行き不安などもくすぶり、その後は大台を維持しつつ、一進一退となっている。

  小野田氏によれば、日経平均が原資産の商品で、「マイナス3倍」以外の第3週の買い付け代金比率は変化幅のプラス5倍に連動する「プラス5倍レバレッジトラッカー」が2%、買う権利のコール型が12%、プット型が19%。直近1年はそれぞれ24%、38%、25%だった。「目先は経済イベントがないため、任天堂などの個別銘柄eワラントをロング、株価指数は長く持てるトラッカーでショートという状況が続く」と同氏は予想する。

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