一般の住宅を宿泊施設として活用する「民泊」のルールを定めた住宅宿泊事業法(民泊法)が今月9日に成立したのを受け、民泊市場に参入する事業者が増えている。世界で展開する民泊サイトを運営するホームアウェイの木村奈津子・日本支社長は、国内で一強状態となっている米エアビーアンドビーに対抗すべく、事業拡大に意欲を見せる。

  ホームアウェイでは、例えば従来のように複数の顧客が一軒家やアパートを部分的にシェアするのではなく、丸ごと貸し出すサービスが特長。木村氏は「日本ではバケーションレンタルという概念がない。豪華物件に特化することで市場の中で優位性を得ることができる」と自信を見せる。

豪華物件に特化するホームアウェイ
豪華物件に特化するホームアウェイ
Source: HomeAway

  エアビーアンドビーは国内に5万2000件という豊富な宿泊先リストを持つのに対し、木村氏によると、ホームアウェイでは約1万件ある物件リストのうち約9割が貸し切り物件ということが特色だと説明する。

  民泊法は年間営業日数の上限を180日とし家主に都道府県への届け出を義務づけるなどルールを明文化。政府が観光立国を標榜する中、物件提供者や仲介業者に参入機会を与える好機となった。少子高齢化を背景に空き家は全国に約800万軒あるといわれるが、男女別トイレ規制の緩和などで民泊活用の可能性も広がっている。

  空き部屋・空き家を有効活用する民泊市場を狙っているのは、エアービーアンドビーやホームアウェイなどの外資系事業者だけではない。楽天も不動産住宅情報サイトを運営する「Lifull」とタッグを組み、民泊事業に参入することを決めた。

  木村氏は「今後、市場は完全に変わってくる」と予測する。例えば、規制緩和の側面が大きい民泊法という新たな法整備が進んだことで、以前は参入しにくかった大手不動産業者も「今では提供する側として参入できるようになった」と指摘。市場の拡大を予感している。

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