エアバッグの大規模リコール問題で経営破たんしたタカタの社債について、回収率は20%を下回ると投資家やアナリストはみている。

  同社は26日、民事再生手続き開始を東京地裁に申請し、受理されたと発表した。NHKによると、取引先の自動車メーカーが肩代わりしているリコールの費用を含めたタカタの負債総額は1兆円を超えているという。小林信明弁護士は同日の会見で、負債総額は今後の再生手続きの中で決まるとし、1兆円を超えるかは概数としても認識していないと話した。日本の製造業の倒産としては過去最大規模となる。

  タカタは計300億円相当の社債を発行している。日本格付研究所(JCR)は同日、同社の格付けをCからD(債務不履行)に格下げした。

  朝日ライフアセットマネジメントの中谷吉宏シニアアファンドマネジャーは、米国と比べて「日本はぎりぎりまで法的処理を申請しないので、回収率は低くなってしまう」と指摘。投資家が回収できるのは発行価格の20%以下にとどまる可能性があると述べた。社債価格は前週末までに額面の2割程度まで落ち込んでおり、「市場への影響は限定的」とみている。野村証券の新村進太郎アナリストも、社債回収率は10-20%になる可能性があるとした。

  タカタの発表文によると、社債権者にいつ、いくら支払えるかは再生計画により定めることになるとし、現時点では最終的な取り扱いは確定していない。また、社債管理者が設置されていないため、債権者ごとに個別に届け出る必要があるとしている。社債権者集会を開く予定はないという。

社債とリコール債権

  BNPパリバ証券チーフクレジットアナリストの中空麻奈氏は、タカタの経営破綻が社債市場に与える影響について、社債の回収率が「リコール債権と全く違うとなってくるとそれなりにインパクがあると思う」と注目。同氏自身は、社債とリコール債権は同等に扱われるとみているが、「リコールの方に先にお金が取られて、社債は無担保だから返ってこなかったとなるのかどうかは結構繊細だ」と述べた。

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