イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長ら米金融当局者が相次いで発言する今週、外国為替市場のトレーダーらはドルの上昇余地をほとんど見込んでいない。

  今週はイエレン議長が27日講演するほか、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁やフィラデルフィア連銀のハーカー総裁、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁、セントルイス連銀のブラード総裁も発言する。このところの失望を誘う経済指標やインフレ期待低下を受け、年内3回目の米利上げ実施決意に揺らぎがないかが注目される。投資家やアナリストらはドル相場を巡り楽観する理由より、リスクが上回っていると指摘する。

  パイオニア・インベストメンツの通貨戦略ディレクター、パレシュ・ウパダヤ氏は「下振れ方向のいかなる驚きも、一段の大幅な売りへの扉を開ける」と語り、「ドルは急上昇するよりも急激な売りに見舞われるリスクの方がずっと大きい」と付け加えた。

  ゴールドマン・サックス・グループのアナリストらも23日のリポートで、今年はドルに対して幅広いマイナスのセンチメントがあり、想定外のニュースが比較的小規模なものであっても大きなドル売りを引き起こす一方、経済指標が予想を上回っても上昇は限られてきたと説明した。

  ヘッジファンドや投機家らも警戒しているようだ。23日公表された米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、こうした投資家が先物市場で持つドルのネットロングは4万3101枚。1月の30万枚超を大きく下回っている。前週は年初来低水準だった。

原題:Dollar Bulls Retreat as Threats to Greenback Dominate Calendar(抜粋)

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