少子高齢化の日本から、人口増加や成長が見込める海外への不動産投資が復活しつつある。米不動産サービスのクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(C&W)は、海外不動産投資は1980年代のバブル期を第一世代とすると、現在は第二世代と分析している。

  同社によると日本の海外不動産投資は不動産会社や住宅メーカー、建設会社などを中心に2016年が特に活発で、前年比2倍以上の約46億ドル(約5100億円)に達した。売却分を差し引いた純投資額は24億ドル(約2600億円)と07年以来のプラス。今年以降も対外投資は顕著で、三菱地所が17-19年度の3年間で米国を中心に4000億円の海外事業投資を計画しているほか、積水ハウスは3月、米住宅会社を533億円で買収した。

  80年代は国内のカネ余りを背景に、三菱地所がロックフェラーセンターを購入するなど、日本企業の海外不動産投資は活発だった。現在の投資復活について、C&W日本法人の鈴木英晃ディレクターは、80年代に次ぐ第二世代と表現し、投資先は北米やアジア太平洋に集中している傾向があるという。

  鈴木氏は、海外不動産投資が盛り上がっている背景について「日本に事業や投資を集中するよりも、海外への分散投資に目を向ける動きが活発になっている」と分析。日本市場への一極集中からの脱却と米国の高い収益性への期待があるとみている。また、日本国内では企業が不動産を保有するよりも売却して、資金を事業活動に活用するなど、「不動産に対する見方が変わってきている」と述べた。

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