26日の東京株式相場は小幅続伸。米国住宅市場の堅調や国際商品市況の上昇が好感され、鉱業や非鉄金属など資源株、電機など輸出株、化学など素材株が堅調だった。半面、米イールドカーブのフラット化などが嫌気され、保険や銀行、証券など金融株は安く、株価指数の上値を抑えた。

  TOPIXの終値は前週末比0.87ポイント(0.1%)高の1612.21、日経平均株価は20円68銭(0.1%)高の2万153円35銭。

  アセットマネジメントOne運用本部調査グループの中野貴比呂ストラテジストは、「現在は大きなイベントを通過し、次の材料待ちの状態」とした上で、米国株は「経済指標だけでみると、下にいく可能性が高いものの、企業業績がしっかりしていることで高値圏で堅調。日本株はその米国株に引きずられている」との見方を示した。

東証内
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Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  米商務省が23日に発表した5月の新築一戸建て住宅販売は、年率換算で前月比2.9%増の61万戸とエコノミスト予想の59万戸を上回った。住宅価格も過去最高水準となり、低価格帯での供給がタイトな状況となっていることが示された。シティグループの米経済サプライズ指数は、マイナス幅が1.5ポイント縮小。同日の国際商品市況は、ニューヨーク原油が続伸、銅など金属市況も上げた。

  東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは、「原油市況は3週間戻って5週間下げるサイクルを繰り返している。テクニカル面で足元は戻り局面に入っており、1バレル=46ドル程度まで戻ってもおかしくない」と予想。商品市況全般も、「テクニカル的な反発局面に入っている」とみる。23日の米国株はエネルギー、テクノロジー株がけん引し、S&P500種株価指数が0.2%高だった。

  資源セクターの堅調などが支えTOPIX、日経平均ともプラス圏で終えたが、一時はマイナス圏に沈むなど上値も限定的。金融セクターの弱さが響いた。23日の米国債は5年債と30年債の利回り差の朝方の拡大分が午後に帳消しとなり、イールドカーブは徐々にフラット化した。「市場は米景気の減速を予想し、イールドカーブのフラット化が激しくなっている。金融機関の収益の根源であるイールドカーブのフラット化は金融株にマイナス」と、東海東京調査の平川氏は言う。

  また、証券ジャパンの大谷正之調査情報部長は、短期的には「4-6月業績は悪くなく、業績期待から日本株は年初来高値をトライする可能性がある」とした半面、7月相場は「当初の市場予想に比べ為替が円安に振れておらず、決算発表で第2四半期以降を慎重にみる企業が増えると、株価は調整する可能性がある」と先行きに懸念も示している。

  東証1部33業種は鉱業やその他製品、食料品、非鉄金属、医薬品、電機、化学、石油・石炭製品など19業種が上昇。証券・商品先物取引や保険、海運、空運、ゴム製品、銀行、建設など14業種は下落。売買代金上位では任天堂や東京エレクトロン、JT、パナソニック、アイフル、芦森工業が高い。半面、抗がん剤新薬の臨床試験の中間解析が不調だった大日本住友製薬や市場2部降格が決まった東芝は売られ、三井住友フィナンシャルグループ、大成建設、クレディ・スイス証券が投資判断を下げた東急不動産ホールディングスは安い。

  エアバッグメーカーのタカタは26日、民事再生法の適用を東京地方裁判所に申請し、受理された。東証は同社株の売買を終日停止、7月27日で上場廃止になる。証券ジャパンの大谷氏は、「自動車メーカーや銀行などでは事前に損失引当金を積んであるところが大半で、昨日きょう出てきた問題でもない既定路線とあって、相場全体への影響はほぼなかった」と話していた。

  • 東証1部の売買高は13億9560万株、売買代金は1兆7506億円、代金は前週末に比べ13%減った
  • 値上がり銘柄数は1104、値下がりは775
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