エアバッグの大規模リコール(無料の回収・修理)問題を抱えるタカタが法的整理申請の見通しとなったことは、従業員やサプライヤーにとっての危機にとどまらない。自動車業界で最大級かつ最も複雑なこのリコールに不確定要因が生じる。

  タカタは世界で19の乗用車・トラックメーカーが使用したエアバッグのインフレータ(膨張装置)数千万個をリコールすると約束している。26日の取締役会で民事再生法の適用申請と米自動車部品メーカー、キー・セイフティ・システムズ(KSS)からの出資を受けることを決める方針で決議後まもなく発表する方針だと事情に詳しい関係者2人が非公開の情報として匿名を条件に明らかにした。しかし自動車メーカーはリコールの責任は免れない。

  全ての作業が終わるまでにタカタの金融資産が枯渇すれば、自動車メーカーが差額を負担しなければならない可能性がある。南カリフォルニア大学の法律教授で、企業再編が専門のロバート・ラスムセン氏によると、米連邦破産法では買い手候補がタカタの望ましい資産を購入することを認めており、リコールの費用など望まない負債は必ずしも引き継がない。

  バリエント・マーケット・リサーチのスコット・アップハム社長はリコールに関係してメーカーとサプライヤーが世界で50億ドル(約5500億円)のコストに直面し、うち約20億ドルがタカタ関連だと推計。タカタは資産売却で約15億-20億ドルを得ると予想している。同社長は「これは十分な資金ではない」として、自動車メーカーが不足分を負担する必要があるかもしれないと語った。

原題:Takata Bankruptcy Would Cloud Auto Industry’s Biggest Recall(抜粋)

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