6月最終週(26日-30日)の債券市場では長期金利の低下が予想されている。日本銀行による国債買い入れオペが週内に3回実施される予定で、需給が引き締まりやすいとの観測が背景にある。

  長期金利の指標となる新発10年物347回債利回りは、過去1週間で0.05%~0.06%のレンジでの推移した。中期ゾーンでは、21日の日銀オペの結果を受けて需給緩和が意識され、新発2年物の377回債利回りが一時マイナス0.095%まで上昇。5年物の132回債利回りは一時マイナス0.06%と、新発債として昨年12月以来の高水準を付けた。

  一方、超長期ゾーンは原油安を背景にしたインフレ期待低下観測などから買いが優勢となり、20年物の161回債利回りは0.55%まで低下、30年物の55回債利回りは0.78%と新発債として2カ月ぶりの水準まで下げた。

  しんきん証券債券営業部の高井行夫金融市場アナリストは、「月内は2年債入札があるだけで、日銀オペがあと3回残っており、需給的には締まりやすい」と指摘。「原油安をテーマにした物価下振れ懸念もあり、債券が買われやすい面もある」とみる。

2年債入札と日銀オペ方針

  財務省は27日に2年利付国債の価格競争入札を実施する。発行予定額は前回と同じ2兆2000億円程度。表面利率は引き続き0.1%となる見込み。

過去の2年債入札の結果はこちらをご覧ください。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「国内投資家の積極的な中期債買いが見込みづらい中、2年債入札も予定され、中期債は上値が重いだろう」と予想。ただ、「日銀が買い入れ額を減らしたことで中期債の割高感はほぼ修正されており、外国人の需要も続く中、中期債利回りがさらに上昇する可能性は低い」と話した。

  30日には、日銀が7月の長期国債買い入れオペの運営方針を公表する。6月の方針では、1年超の買い入れ予定額と回数ともに変更はなかった。

  週内のオペ実施予定は、26日に残存期間「5年超10年以下」、28日に「1年超5年以下」と「10年超」、30日は「5年超10年以下」となっている。

市場関係者の見方

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◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト
*四半期末で持ち高調整の動き多少あろうが、日銀の金融緩和姿勢が続く中で利回り水準が大きく変わる可能性低い
*5月の米コアPCE発表について、物価は緩やかな上昇にとどまっており、米10年債利回りの大幅上昇は見込みづらい
*長期金利の予想レンジは0.04~0.07%

◎パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長
*原油価格にさらなる動きあるのかが注目点、イールドカーブはフラット化しやすい
*ただ、中期ゾーンの弱さに連れて10年債も買われにくくなっている。次週の10年債と30年債入札も視野に入り、相場がすいすいと上がるわけではない
*長期金利の予想レンジは0.03~0.07%

◎しんきん証券債券営業部の高井行夫金融市場アナリスト
*日銀オペ運営方針、YCCの意図した通りになっているマーケットでわざわざ波風立てるようなことは足元ではないだろう
*中期ゾーンの修正進み、整合的なカーブと受け入れられているようだ
*長期金利の予想レンジは0.04~0.06%
*T

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