メイ英首相は22日にブリュッセルで開かれた欧州連合(EU)首脳会議で、英国に暮らす欧州連合(EU)市民の在住権をEU離脱後も保護する方針を説明したが、他国の首脳の反応は芳しくなく、英国内からも未解決の問題が依然として多いとの声が上がった。

  メイ首相は約300万人の在英EU市民がEU離脱後も引き続き英国で暮らすことが可能になると述べ、将来についてできるだけの確実性を与えたい意向を示した。

  在住権は2019年の英国のEU離脱を控えて通商協議が浮上する前にEUと英国が解決する必要がある主要問題の一つ。メイ首相は現在英国に暮らす家族の離散や本国送還を望まないと強調し、EUの他国首相は提案に「前向きに」反応したと発言。26日午後に提案の全容を公表すると明らかにした。

  これに対し、トゥスクEU大統領は23日の記者会見で、「個人的な第一印象では、英国の提案はわれわれの期待を下回っている。在住市民の状況が悪化するリスクがある」と懸念を表明。欧州委員会のユンケル委員長も「これは第一歩だ。だが、この一歩は不十分だ」と不満感を述べた。

  さらに英国内からも、カーン・ロンドン市長がメイ首相の提案は不十分だと指摘した。23日にフェイスブックに「提案は英国在住のEU市民300万人に必要な確実性を与えるものとは程遠い」と書き込んだ。ロンドンにはEU市民100万人が暮らす。

  EU加盟国首脳の多くは詳細を待ちたいとして提案への判断を留保した。オーストリアのケルン首相は会議後に「良い第1歩だと評価する」と述べつつ、「だが、細目を見ると保留状態が多く、多数の欧州市民はメイ首相の提案の対象にならず懸念している。交渉は長い道のりになる」と語った。

  メイ首相はまた、在住権を巡る問題は英国の裁判所で解決されるべきだとの主張を変えておらず、EU側は異議を唱える可能性が高い。 

原題:May Vows EU Citizens’ Rights in U.K. as Leaders Await Full Offer(1)(抜粋)
May: Other EU Leaders Have Reacted ‘Positively’ to Offer(抜粋)
Tusk Says May Plan Would Reduce Rights of EU Citizens in U.K.(抜粋)

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