原油価格は再び弱気相場入り。石油輸出国機構(OPEC)とその他の産油国が5月に原油減産延長で合意しても投資家は引き続き動きを見せていないことから、OPECとこれら産油国にとって価格押し上げに向けて残された手段はほとんど残されていない。

  サウジアラビアやロシアなどが原油減産を実施する中、供給は増え続けている。減産を免除されているOPEC加盟国のリビアとナイジェリアのほか、米国のシェール企業の生産は増加し、世界の供給過剰抑制に向けた取り組みを阻んでいる。原油価格はOPECが昨年歴史的な協調減産に合意した時点の水準を下回っている。

  OPECなど一部産油国がわずか1カ月前に見送った減産幅の拡大は依然として実現しそうにない。現時点では少なくとも、原油価格安定のためには「いかなる手段も取る」というサウジの方針はあまり効果を発揮するようには見えない。

  イランのザンギャネ石油相は21日に国営ラジオで、減産幅の拡大が必要かもしれないが、合意達成は難しいだろうと指摘。事情に詳しい複数の関係者によると、今週ウィーンで開かれた委員会の会合では、現行の減産幅拡大の可能性について通り一遍の注意しか払われず、リビアとナイジェリアの増産の問題に重点が置かれた。会合の参加者の1人によれば、ロシアはいかなる追加的減産にも反対する姿勢を示唆している。

  OPECの調査部門の元責任者ハサン・カバザード氏はOPECが直面する問題に関して、「減産幅拡大は良い選択肢の一つ」だが、より長期的な問題を引き起こすだろうと指摘。それは「OPECの市場シェアを犠牲にすることになる。OPECはシェアを失うことを望むだろうか。最近多くの国が生産能力増強に投資しているため、私はそうは思わない」と述べた。

原題:OPEC Has Few Escape Routes From Another Bear Market in Oil(抜粋)

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