23日の東京株式相場は3日ぶりに小反発。国内販売の2カ月ぶり増加を材料にセメント株が買われ、SMBC日興証券が新規に強気判断を示したアイフルやアコムなど消費者金融株も上げた。為替相場の落ち着きも下支え要因となり、機械など輸出株の一角も堅調。

  半面、一部アナリストが投資判断を下げたキリンホールディングスなど食料品株は安く、投資判断引き下げを受けた新日鉄住金など鉄鋼株も軟調。海運や水産、サービス株にも売りが先行し、株価指数の上値を抑えた。

  TOPIXの終値は前日比0.96ポイント(0.1%)高の1611.34、日経平均株価は22円16銭(0.1%)高の2万132円67銭。日経平均の高安値幅は63円にとどまり、3月17日(59.6円)以来の狭さとなった。

  SMBC信託銀行の山口真弘シニアマーケットアナリストは、「材料不足の中で為替が安定し、原油が下げ止まったことはリスク要因の後退につながり、安心感を誘った」と指摘。ただし、米国経済に対する漠然とした不安があるため、「米長期金利は上がりにくく、為替は一段の円安に動かず、日本株の上値を抑えている」ともみていた。

東証アローズ
東証アローズ
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  この日の日本株は反発して始まった後、午前はTOPIX、日経平均とも前日終値を挟む方向感に乏しい展開が続き、午後はおおむねプラス圏で堅調だった。きょうのドル・円は1ドル=111円20ー40銭台と前日の日本株終値時点110円98銭に対しドル高・円安で推移した。

  また、22日のニューヨーク原油先物は0.5%高の1バレル=42.74ドルと反発し、アジア時間の時間外取引でも堅調。岩井コスモ証券の有沢正一投資調査部長は、「輸出企業の半数が今期の想定為替を1ドル=110円とし、111円台で推移していることは安心材料」と言う。

  一方で、来週26日には米国で耐久財受注、30日に個人消費支出の発表を控える。大和証券投資戦略部の石黒英之シニアストラテジストは、「金融政策の見通しを考える上での重要な経済指標が目白押しで、積極的に動きにくい。主力大型株への買いは手控えられやすい」と話していた。22日の米10年債利回りは2.15%と小幅に低下、金融株安が重しとなった米S&P500種株価指数は0.1%下落と小安かった。

  東証1部33業種はその他製品、その他金融、ガラス・土石製品、非鉄金属、機械、石油・石炭製品、証券・商品先物取引、精密機器など22業種が上昇。海運や水産・農林、食料品、鉄鋼、サービス、建設、小売など11業種は下落。岩井コスモ証の有沢氏は相対感として、「為替の落ち着きを受け輸出株は上昇し、買われ過ぎていた内需・ディフェンシブ株が下げた」とみていた。

  売買代金上位では、SMBC日興証券が新たに投資判断「アウトパフォーム」としたアイフルとアコムが急伸。太平洋セメントのほか、任天堂や村田製作所、ダイキン工業、ヤフーも高い。半面、有価証券報告書の提出期限の延期を申請した東芝、みずほ証券が投資判断を中立に下げたキリンホールディングス、ジェフリーズが判断を弱気に下げた新日鉄住金は安い。

  • 東証1部の売買高は15億3220万株、売買代金は2兆114億円、代金は3日連続で減った
  • 上昇銘柄数は853、下落は1005

  

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