カタール航空のキャッチフレーズは「ともにめぐる空の旅へ」だが、アメリカン航空グループとはどこにも行きそうにないように見える。

  アメリカン航空は22日、カタール航空がアメリカンの株式10%取得に関心を示していることを当局への届け出で開示した。現在のアメリカンの時価総額に基づくと、これは約24億ドル(約2670億円)に相当する。カタール航空はその後の発表資料で、パッシブな投資としてアメリカン株最大4.75%を取得する計画を明らかにした。力強い投資機会と捉えていると説明した。

  カタール航空の予想外の動きは、株式市場で当初は好感されたものの、その後は懐疑的な見方が広がっている。アメリカンの株価は一時4.4%高と取引時間中としては6週間ぶりの大幅高となったが、その後は伸び悩み、終値は1.1%高の48.97ドル。

  アメリカンのダグ・パーカー最高経営責任者(CEO)は「よく言っても困惑、悪く言えば懸念している」と述べた。同社のパイロット組合は、金融を通じた攻撃だと反発。客室乗務員の組合も雇用への脅威だと懸念をあらわにした。

  今回の動きは、中東の米同盟国であるサウジアラビアなどがカタールと対立し、トランプ政権が仲裁に取り組むさなかに明らかになった。カタール航空がアメリカンの株式を10%取得すれば、ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイと並ぶ大株主となる。

  アメリカンの広報担当マット・ミラー氏によると、カタール航空のアクバ・アル・バクル最高経営責任者(CEO)はメキシコ・カンクンで今月開催された航空業界の会議でパーカーCEOに会った際、アメリカンへの関心を伝えた。

  アメリカンとデルタ航空、ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングスの米航空3社は、カタール航空とエミレーツ航空、エティハド航空の中東3社が500億ドル相当の政府支援で不当に優位性を得ていると長年主張してきた。パーカーCEOは、カタール航空による出資の意向表明でも、こうした主張を緩めない考えを示した。

  労働組合化されていないカタール航空の従業員報酬はアメリカンより低く、アメリカン労組の抵抗も障害になるだろうとウルフ・リサーチのアナリスト、ハンター・キー氏は指摘した。

原題:American Rebuffs Surprise Qatar Overture as Airline Feud Lingers(抜粋)

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