英国の「ハードブレグジット(強硬なEU離脱)」に伴う価格上昇で、ドイツ自動車産業では1万8000人の雇用が脅威にさらされるとの見通しを、コンサルティング会社デロイトが示した。メイ英首相が強硬姿勢を堅持した場合、欧州経済全体に悪影響を及ぼし得ることが浮き彫りとなった。

  デロイトが22日発表した調査報告によると、英国がEUの単一市場と関税同盟から脱退すれば、自動車価格は最大5600ユーロ(約70万円)値上がりする可能性がある。域内で2番目に大きい自動車市場を抱える英国はEU離脱が予定される2019年に販売台数が20%落ち込み、自動車メーカーは124億ユーロの売り上げを失う恐れがある。

  メイ首相は離脱交渉で強硬な姿勢を取る方針を示していたが、今月上旬の総選挙で自ら率いる保守党が下院過半数を失い、こうした姿勢を堅持する公算は低下したと見る向きもある。強硬離脱の場合、世界貿易機関(WTO)協定に基づく関税が適用されることになる。税率は自動車が10%で、自動車部品は4.5%。

  ドイツから輸出される自動車の約2割は英国向けで、フォルクスワーゲン(VW)やBMWダイムラーが打撃を受ける。ドイツに自動車工場を持つフォードやオペルにも影響が及ぶ。デロイトによれば、ドイツ自動車産業では約6万人が英国市場に依存している。

原題:Post-Brexit U.K. Car Sales Slump Seen Risking 18,000 German Jobs(抜粋)

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