米FRBのストレステスト、34行全てが最低基準上回る

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  • ドッド・フランク法に基づく健全性審査、第2段階の結果は来週公表
  • モルガンSは危機時の想定ではレバレッジ比率で他行に出遅れ

米連邦準備制度理事会(FRB)は22日、米国で営業する大手銀行のストレステスト(健全性審査)の結果を公表し、34行全てが経済的なショックに耐える能力があることを示した。金融機関が手厳しい審査に通るこつをつかんでいることの表れで、トランプ政権が審査を見直せば、この傾向は続きそうだ。

  全対象行が年次審査の第1段階で最低基準をクリアしたが、モルガン・スタンレーは昨年に続き今年もレバレッジの指標で他行に後れを取った。同行は昨年、株主還元案を審査する第2段階の審査で、「重大な弱点」に対処するため還元計画の再提出を余儀なくされた。第2段階の審査である包括的資本分析(CCAR)の結果は来週、公表される。

  FRBのパウエル理事は 「今年の結果は深刻なリセッション(景気後退)局面でも、主要銀行が十分な自己資本を持ち続けることが示された」との声明を発表した。

  2008年の金融危機後に始まったストレステストは、失業率の急上昇や住宅価格の急落、長引く株安などの逆境シナリオに銀行がどう耐えるかを見極めるのが趣旨。この審査に後押しされ34行は09年以降、7500億ドル(約83兆円)余りの普通株主資本を追加した。第1段階のテストを容易にクリアした銀行は一般に株主還元の余地が大きくなる。

  近年は同テストで不合格となる銀行が減り、あまり劇的な結果ではなくなりつつある。トランプ大統領が起用した規制監督当局者の下ではこうした傾向が続く可能性があり、財務省は先週公表した報告書で、審査の頻度を減らすことなどを提案している。

  22日に結果が発表されたストレステストは金融規制改革法(ドッド・フランク法)に基づくもので、銀行がストレスを受けた場合を想定して向こう9四半期の資本を測定する。今年は、FRBは大手銀行の補完的レバレッジ比率を予測した。モルガン・スタンレーは景気低迷の場合に同比率が3.8%になると試算され、審査対象行で最低だったが、それでも最低基準の3%を上回った。

  

原題:Biggest Banks Clear Their First Hurdle in Fed’s Stress Tests(抜粋)

(テスト結果の詳細を追加して更新します.)
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