メイ英首相は21日、英国の欧州連合(EU)離脱に重点を置いた施政方針を公表する。総選挙で塗り替えられた新たな勢力図の下での議会に立ち向かうことになる。

  施政方針はエリザベス女王がロンドン時間午前11時30分(日本時間午後7時30分)に議会の開会に当たって読み上げる。首相府はこれまで、自動車保険会社がむち打ち症の保険金請求に対応するコストを減らす措置など政府が国民の懸念に対処する姿勢を示すことを意図した幾つかの法案を発表しているが、物議を醸す分野の法案はあまり盛り込まれない可能性が高い。

メイ英首相
メイ英首相
Photographer: Simon Dawson/Bloomberg

  6月8日の総選挙では与党保守党が予想外に議席を減らしたため、女王演説を前に、メイ氏が首相をどこまで続投できるかという懸念が広がっている。メイ首相にとって最初の試練は、来週に予定される演説内容の採決。北アイルランドの民主統一党(DUP)との協力交渉がまとまれば、メイ首相は主要法案の下院通過に十分な票を確保できるが、同党の交渉は20日夜の時点でもまだ継続中。それを乗り越えたとしても、さらに高いハードルが待ち受けている。メイ首相は英国のEU離脱に関する法案を議会で可決させる必要があるが、議会の大部分は首相のビジョンを支持していない。

  メイ首相は電子メールで配布した声明で「選挙結果は私が望んだものではなかったが、この政府は有権者の送ったメッセージに謙虚に対応していく決意だ」と述べ、「まずはEU離脱をきちんと決着させる必要がある。これは昨年の国民投票の結果を実行することを意味するものであり、最大限の国民の支持を集めるやり方で行う」と表明した。

  女王演説の内容は数日間の審議を経て6月28、29日に採決が行われる。野党労働党は修正案を提出するだろうが、メイ首相は与党を頼りにできる公算が大きい。DUPは追加の歳出公約をひねり出すためできるだけ長く保守党との交渉を継続しようとするかもしれないが、与党に同調する可能性が高い。
  

原題:May Faces New U.K. Political Reality With Brexit-Heavy Program(抜粋)

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