ナジブ・ケーナン氏が最高投資責任者(CIO)を務めるクレジットヘッジファンド、マリナス・キャピタル・アドバイザーズは、一部のトレードの評価が水増しされていたことが内部調査で判明し、その結果4月後半に閉鎖された。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  内部情報を理由に関係者が匿名を条件に語ったところでは、ケーナン氏は米証券取引委員会(SEC)に水増しが行われていたと報告し、それに伴いマリナスを閉鎖すると投資家に伝えた。4月に退職した資金運用担当者のスワップニル・リージ氏が金利デリバティブ(金融派生商品)で同じ指標を一貫して使うのではなく、異なる指標を用いることで経営陣を欺いていなかったか、内部調査が実施されたという。

  リージ氏の代理人であるジョナサン・サック弁護士は、依頼人が「スケープゴートにされた」と述べ、「上司らが彼に指示し、全ての評価を承認していた。過度の誇張は存在しない」と反論し、マリナスを相手取り訴訟を起こすつもりであることを明らかにした。

  マリナスは「われわれは問題になっている行為について監督当局に接触した。それ以上のコメントはない」と電子メールで配布した発表文で説明。SECのジュディス・バーンズ報道官は、コメントを控えている。

  リージ氏(42)がスワップ取引の評価を水増しする目的で、ロンドン銀行間取引金利 (LIBOR)とオーバーナイト・インデックス・スワップ (OIS)という2つの指標のうち魅力的に見える方を不適切に選んでいなかったか調査が行われたと関係者は述べた。マリナスはストラクチャードクレジットを取引し、閉鎖される前は約4億5500万ドル(約506億円)相当の資産を運用していた。昨年はプラス13%の運用成績を残した。

原題:Marinus Capital Closure Said to Be Triggered by Mismarked Trades(抜粋)

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