日経平均株価が約20年ぶり高値に向かって上昇する中、この波に乗り遅れた投資家の一群がいる。

  2016年の初め以降、外国人投資家は日本株を約270億ドル(約3兆円)相当売却。日経平均は同年6月に1年8カ月ぶり安値に沈んだので、売りは当初は正解だったが、株価が1996年以来の高値まで3%前後の水準に達した現在、買い姿勢への戻りは鈍い。今月公表のバンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチの調査でも、世界のファンドマネジャーは日本株への投資配分を落とした。

  ストラテジストらは安倍政権発足直後の数年は日本株投資でもうけた海外投資家について、今は単純に関心が他に移ったとみる。バリュエーション面で魅力があり、フランス大統領選やオランダ総選挙で極右勢力が敗退し、政治リスクが後退した欧州など他の市場に注目が向かったという。

  メリルリンチ日本証券の山田修輔チーフFX/株式ストラテジストは英語での電話インタビューで、「日本は海外投資家にとって最重要の注目先ではないようだ」とし、「大きいイベントもなく、日本市場が関心を引くのは簡単ではないかもしれない」と述べた。

  日経平均は昨年6月の安値から約35%上昇。一方、ジャスダック指数と東証第2部株価指数 は今週、過去最高値を更新した。いずれも投資家の大半を日本の個人投資家が占める中小型株指数だ。

  日本株が上げてきた背景にはファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)の改善がある。1-3月の日本経済は約11年ぶり5期連続のプラス成長となったほか、企業は成長投資している。業績は回復し、配当も高くなり自社株買いも盛ん。さらに失業率が1994年以来の低水準となったことで、賃金が上昇して消費拡大につながるとの期待が浮上している。

  山田氏は海外勢の日本株への関心の薄さ自体が、楽観的になれる理由だと語る。外国人投資家が買いに転じれば、相場が本格的に上昇気流に乗る可能性があるためだ。そうなれば、「中期的に株価が上昇する余地が生まれる」と述べた。 

原題:Foreigners Make $27 Billion Blunder in Missing Japan Stock Rally(抜粋)

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