トゥー・シグマで見たヘッジファンドの未来-裏に道ありで生き残る

リシ・ガンティ氏はかつて、クオンツ戦略で富を築いたヘッジファンド創業者のデービッド・シーゲル氏とジョン・オーバーデック氏の個人資産の運用に携わっていた。そこから垣間見えたのは、業界の未来だ。アルゴリズムを書くプログラマーが大挙して金融の世界に押し寄せ、昔ながらの運用者に未来はなさそうに思われた。

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Bloomberg

  ガンティ氏はマンハッタンのベーカリーでアールグレーの紅茶を飲みながら、運用者の多くは自分たちのキャリアが続かないことにまだ気付いていないと話した。「アルゴリズムがわれわれの職を奪おうとしている。アルゴリズムは電力しか必要としない。読むことも処理することもでき、光子が人間の網膜に届く前にもう取引している」と述べた上で、この脅威を認識している運用者はほとんどいないと発言。「麻酔をかけられているのだろう」と続けた。

  同氏はトゥー・シグマ・インベストメンツでシーゲル、オーバーデック両氏のために働きながらアルゴリズムの影響を分析。その後2015年に自身のオーソゴン・パートナーズ・インベストメント・マネジメントを設立した。生き残るためには、証券取引所や債券トレーディングプラットフォーム、プライベートエクイティ投資会社とベンチャーキャピタルが主導する大きな案件以外のものを探す必要があるという。こうした市場は大なり小なり、コンピューターがお見通しだからだ。

  ガンティ氏が生き残りで出す答えは、難解とされる分かりにくい資産だ。同氏が関わった具体的としては、米国のチャータースクールの資金調達やポルトガルの不良債権の購入、メキシコ政府のインフラプログラム向け資金支援など。イタリアの難民キャンプ向けファイナンスもある。これらに共通しているのはその運用に「高いレベルの人的資源」が必要との点だという。

  ヘッジファンド運用者が投資家に対し、「リターン向上には人とは別の道を行く必要がある」と説くのはよく聞かれる話だが、ガンティ氏は運用者自身が生き残りのためにそうしなければならないと考える。ヘッジファンド業界資産のうち2-7%程度が毎年、人間の手からコンピューター運用に移っていくと同氏は考えている。

原題:Ex-Two Sigma Manager Finds Refuge From Robots in Hidden Markets(抜粋)

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