欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ポンド下落、英中銀総裁発言で利上げ観測後退-ドルは上昇

  20日のニューヨーク外国為替市場で英ポンドが下落。イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁が利上げを急がない考えを示唆したことが嫌気された。この日のドルはポンドをはじめ主要10カ国通貨の大半に対して上昇した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは円に対して0.1%下げて1ドル=111円45銭。ユーロは対ドルで0.1%安の1ユーロ=1.1134ドル。ポンドは対ドルで0.9%下げて1ポンド=1.2629ドル。

  商品国通貨はディフェンシブな展開。ニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続落、9カ月ぶりの安値となった。石油輸出国機(OPEC)主導の減産が続いているが、世界的な供給過剰は解消されていないとの懸念が強まり、昨年8月以来の弱気相場入りとなった。  

  カーニー総裁は、国内のインフレ圧力は引き続き弱く賃金の伸びには力がないとして景気の弱さを指摘。欧州連合(EU)離脱交渉を巡る不透明にも言及し、「交渉の現実」に対して経済がどう反応するかを見極めたいと語った。15日の金融政策委員会では利上げ主張が3人と予想外に増え、金利据え置き決定が5対3と僅差だった。

  格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がEU離脱交渉の終了前に英国の格付けを変更する可能性があるとの認識を示したことも、ポンドを押し下げた。S&Pの格付け責任者モーリツ・クレーマー氏はロンドンでのイベントで記者団に対し、 英国の格付けに関して行動するのにEU離脱交渉の終了を「待つ必要はない」とコメントした。
原題:Pound Reaches Post-Election Low as Dollar Gains for Second Day(抜粋)
Carney’s Brexit Worries Mean BOE Chief in No Rush to Tighten (1)(抜粋)
S&P May Act on U.K. Rating Before Brexit Talks Conclude (抜粋)

◎米国株:反落、S&P500種は1カ月で最大の下げ-エネルギーが安い

  20日の米株式相場は反落。主要株価指数は過去最高水準から下げた。世界的な供給過剰が続くとの懸念を背景に原油相場が下落、弱気相場入りしたことを手掛かりに、エネルギー株が売られた。S&P500種株価指数はここ1カ月で最大の下げ。

  エネルギー株のほか、一般消費財などの景気敏感株も下げた。またアパレル株も安い。アマゾン・ドット・コムが新ファッションサービス「プライム・ワードローブ」を発表したことに反応した。

  S&P500種株価指数は前日比0.7%安の2437.03。下落率は5月17日以来最大。ダウ工業株30種平均は61.85ドル(0.3%)安の21467.14ドル。

  この日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は続落。直近高値からの下落率が終値ベースで20%以上となり、弱気相場に入った。

  S&P500種の業種別11指数ではエネルギー株が1.3%安。一般消費財・サービスの指数も1.3%下げた。金融と情報技術はともに0.8%安。

  一方でヘルスケアと公益事業の指数は上昇した。

  米アマゾンのウェブサイトによると、現在試験運用中の「プライム・ワードローブ」は有料プライム会員特典の一つとして提供され、利用者は購入前に試着し、割引価格で購入できる。

  S&Pスーパーコンポジット衣料小売株指数は3%下落した。
原題:U.S. Stocks Drop Most in Month on Oil Bear Market: Markets Wrap(抜粋)
原題:U.S. Apparel Stocks Fall After Amazon Announces Prime Wardrobe(抜粋)
原題:Amazon Announces Prime Wardrobe, A New Fashion Platform (抜粋)
原題:MARKET WRAP: U.S. Stocks Drop From Highs as Energy Shares Slide(抜粋)

◎米国債:反発、長期債需要強く-イールドカーブはフラット化

  20日の米国債相場は反発。中でも長期債への需要が引き続き強く、イールドカーブはフラット化した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて2.1565%。30年債利回りは5bp低下し2.7385%。

  午後の取引で日中高値をつけ、前日のダドリー・ニューヨーク連銀総裁の金融引き締め発言を受けた下げをほぼ埋めた。米株式市場の反落や原油相場安が支えになった。

  5年債と30年債の利回り差は一時97bpと、2007年12月以降で最小となった。市場のインフレ期待が低下していても計画通り利上げを進める考えを米金融当局者があらためて表明したことから、今週は償還期間の短い米国債がアンダーパフォームとなっている。
原題:USTs Rally, Aggressive Flattening Resumes as Key Levels Breached(抜粋)
原題:Treasuries Yield Curve Turns Flattest Since December 2007: Chart(抜粋)

◎NY金:続落、終値で100日移動平均下回る-ドル高や利上げ見通しで

  20日のニューヨーク金先物相場は続落。100日移動平均線を2日連続で下回って引けた。ドルの上昇や、米金融当局から政策引き締めの論拠を再表明する発言が相次いだことが背景。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前日比0.3%安の1オンス=1243.50ドルで終了。終値では5月中旬以来の安値。金の100日移動平均線は1251.58ドル付近。

  低金利は引き続き金価格を支えるだろう-バーティカル・リサーチ・パートナーズのアナリスト、マイク・ドゥダス氏。「始まったばかりの景気回復を踏まえれば、FOMCが12月より前に利上げをするのは難しいだろう」。

  銀先物も下落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウム先物は上昇、プラチナは値下がり。
原題:Gold Closes Below 100-Day Average on Dollar, Fed Rates Outlook(抜粋)

◎NY原油:続落、9カ月ぶり安値-供給過剰で弱気相場入り

  20日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は続落。9カ月ぶりの安値となった。石油輸出国機構(OPEC)主導の減産が続いているが、世界的な供給過剰は解消されていないとの懸念が強まり、昨年8月以来の弱気相場入りとなった。

  タイチ・キャピタル・アドバイザーズ(ニューヨーク)の商品ファンドマネジャー、タリク・ザヒル氏は電話インタビューで、「原油はまだ潤沢にある。リビアは予想をやや上回る生産を続けている。つまり、米国の供給過多はすぐには解消されそうにないということだ」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物は2月23日の終値54.45ドルから21%下落。直近高値からの下落率が終値ベースで20%以上となり、弱気相場に入った。この日のWTI7月限は前日比97セント(2.2%)安い1バレル=43.23ドルと、昨年9月中旬以来の安値で終了した。同限月はこの日が最終取引日だった。中心限月である8月限は92セント安の43.51ドル。ロンドンICEの北海ブレント8月限は89セント下落の46.02ドル。
原題:Oil Slips to Seven-Month Low on Signs Global Glut Will Persist(抜粋)

◎欧州株:下落-原油安で石油・ガス株に売り、鉱山株も安い

  20日の欧州株式相場は下落。原油価格が9カ月ぶり安値まで下げるなど商品相場の下落を背景に、石油・ガス銘柄と鉱山株が売られる展開となった。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.7%安の389.21で終了。リビアの石油生産再開などで原油先物がバレル当たり43ドルを割り込んだことを嫌気し、石油・ガス銘柄は下げ幅を拡大。鉱山株と共に昨年11月以来の安値をつけた。

  業種別指数の中で食料・飲料銘柄が唯一値上がりした。この日は0.5%上げ、これで4営業日続伸となった。
原題:European Stocks Fall as Selloff in Oil Drags Down Energy Shares(抜粋)

◎欧州債:総じて上昇-ECBが緩和策縮小を先送りとの見方で

  20日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて上昇。ECBが緩和策縮小の開始時期を先延ばしするとの観測が広がり、寄り付きから買われた。イングランド銀行のカーニー総裁発言で英国債が大幅上昇したことも支援材料。午後は世界的な利回り曲線平坦化の動きが続いた。

  スペイン国債は上昇。午前中のプラットフォーム取引による買いが支援材料。新たに10年債が発行されるとの見方が後退したことを受け、上げ幅を拡大。イタリア国債もつれ高となった。

  米国債とドイツ国債の長期債が買われた。FOMCが低インフレの中で引き締め政策を継続するとの見通しを背景に、利回り曲線の平坦化が続いた。

  英国債では短期債が大きく上げた。カーニー総裁が利上げを急がない考えを示唆したことを手掛かりに2年債利回りは一時6bp低下し、長期期との利回り格差がスティープ化。10年債利回りは4bp低下したものの、その後下げを埋めた。
原題:Supply Absence Lifts Peripherals; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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