欧州中央銀行(ECB)は現行の債券購入プログラムの実施期間があと6カ月を残すばかりとなったが、その後について語るのを急ぐ気はないようだ。

  6月会合で量的緩和(QE)プログラムの出口政策を話し合わなかった当局者らは、少なくとも9月までは決定する必要がないと考えていると、事情に詳しいユーロ圏の当局者が述べた。ということは、2018年のQE計画が明らかにされるのは10月下旬か、場合によっては今年が終わる2週間前ということもあり得る。

  当局者らが慎重になるのはインフレ圧力が依然として弱過ぎるためだ。タカ派的と見なされるようなメッセージを発して、適切な時期よりも早く金融環境が引き締まれば、回復の妨げとなると懸念している。ただ、何のシグナルもなければ不透明感が高まり、12月が近づくにつれてボラティリティーが高まるリスクが生じる。

  エコノミストの大半はECBが来年初めに、現行の月600億ユーロから徐々に債券購入額を減らし始めるとみている。これが正しいとすれば、ECBは米金融当局に比べテーパリング発表、開始に向けた動きが遅々としている。米国は2013年6月に協議を始め同年12月に発表、翌年1月から減らし始めた。

  ECBの戦略はこれまでのところ、テーパリングに関する発言を厳密に制限し、市場を驚かせることを避けるというもののように見受けられる。当局者の1人によれば、ごく最近までこの話題はタブーだった。複数の当局者は、政策委員会の議論のために準備をする金融政策委員会にはまだ、テーパリングの選択肢を検討するよう正式な要請が来ていないと述べた。ECBはインフレ見通しが改善しなければ、18年に入っても現行ペースで購入を続ける可能性があるという。

  当局者らは匿名を条件に語った。ECB報道官はコメントを控えた。

  元ECBチーフエコノミストのユルゲン・シュタルク氏は「9月までは計画について何も聞こえてこないと思う。これは時間的にかなりタイトだ。従って、QEは18年1-3月(第1四半期)も変更なしで継続されるのではないか」とスイスのベルンでのイベントで語った。

原題:Draghi’s Taboo on Endgame for QE Keeps Investors Guessing (1)(抜粋)
Draghi’s Taboo on Endgame for QE Keeps Investors Guessing (2)(抜粋)

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