東京都の小池百合子知事は20日、中央卸売市場を築地から豊洲に移転させた上で、築地も5年後をめどに再開発する方針を表明した。具体的な移転日程については、市場関係者と調整する必要があるとして明示しなかった。

  小池氏は都庁で行った会見で、築地市場施設の老朽化と耐震化への対応は急務として、「建て替えの有効な地として豊洲市場を生かしていく」と表明。「豊洲、築地の両立が最も賢い使い道」と語り、築地市場の土地は売却せず、再開発する考えを示した。豊洲の地下水から検出された有害物質については、安全対策を講じる。

  豊洲への移転は当初、昨年11月7日に予定されていたが、小池知事は就任後の昨年8月、安全性への懸念などを理由に延期した。自民党は市場移転問題を23日告示の都議選(7月2日投開票)の争点と位置付けており、都連会長の下村博文幹事長代行は20日昼、日本外国特派員協会での記者会見で、築地の再活用について「本当に合理性があって採算性があるのかどうかが今後問われる」と語っていた。

Tsukiji Market in Tokyo.
Tsukiji Market in Tokyo.
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  東京都中央区の築地市場は1935年に開場。施設の老朽化や過密化が進んだため80年代から再整備が課題となり、石原慎太郎氏が知事を務めていた2001年に江東区豊洲への移転が決まった。

  しかし、小池知事就任後の調査で、土壌汚染対策のための盛り土が一部でされていなかったことが分かったほか、地下水から国の環境基準値を超えるベンゼンなどの有害物質が検出された。

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