エアバッグの大規模リコール問題に直面するタカタ株は昨日に続き、値幅制限いっぱいのストップ安売り気配となっている。タカタが民事再生法の適用を申請する方針との報道が先週末に相次いだ中、日本格付研究所(JCR)はタカタの格付けを債務不履行に陥る危険性が極めて高いとする「C」に引き下げた。

  20日のタカタ株は、前日比80円安の324円のストップ安売り気配となっている。JCRは19日、タカタの長期発行体・債券格付けを「B-」から「C」に引き下げたと発表し、法的整理に移行する可能性が高まりつつあると判断しているとした。

  非公開情報であるため匿名で話した関係者によると、タカタは近く民事再生法の適用を申請する方針で、申請の時期は変わる可能性があるという。タカタの依頼で再建を主導してきた外部専門家委員会は中国系の米自動車部品メーカー、キー・セーフティー・システムズ(KSS)をスポンサーの最有力候補に挙げており、手続きが順調に進めば法的整理の上で同社からの資金を受けて再生を目指すことになる。

  石井啓一国土交通相は20日の閣議後会見で、民事再生法適用申請の報道について「報道は承知しているが、タカタからはそういった報告は受けていない」と話した。タカタに対しては、リコールに関する部品供給が滞ることがないよう指導をしているという。世耕弘成経済産業相も同日の閣議後会見で、タカタのリコール問題は引き続き民間の関係者で適切に対応してほしいと述べ、リコール部品の供給で市場に混乱を生じさせないことが望ましいと語った。

  タカタの民事再生法適用申請については、日本経済新聞が16日付の朝刊で、月内にも東京地裁に申し立てると報じていた。タカタは16日、報道について、現時点で何ら決定した事実はないとのコメントを発表。再建策についてはKSS、自動車メーカー、金融機関、外部専門家委員会など関係者間での最終的な協議に基づき、外部専門家委員会が最終提案をする予定とした。私的整理に限定することなく、あらゆる選択肢が検討されていると了解しており、タカタとしては外部専門家委員会の提案を踏まえ取締役会で最終的に再建策を決定するとしている。

  タカタ製エアバッグでは、インフレータが異常破裂する恐れがあり、米国を中心に死傷者も出ている。国内外の自動車メーカーは搭載車のリコールを拡大し、対象製品は1億個規模に上るとみられ、対策費は暫定的に自動車メーカーが負担している。タカタは前期決算で3期連続赤字となり、自動車メーカーなどと再建計画の策定を進めてきた。

  石井国交相はタカタ製のエアバックについて「安全確保を徹底するため、わずかでも事故の可能性があるものについては速やかにリコールを実施している」とし、「安全上極めて重要な問題なので今後とも対応に万全を期していきたい」と話した。国内のタカタ製エアバッグのリコール改修状況は5月末時点で約73%となっている。

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