今や「クオンツ米株市場」か-システマティック戦略のプレゼンス拡大

  • クオンツとロング・ショート戦略のエクスポージャーの格差が広がる
  • システマティック戦略は投資カテゴリーの中で最も速いペースで成長

米株市場で今動き回っているのは、ロボットに属する資金だ。

  クオンツファンドと売買一任の資産運用とのエクスポージャーの開きが拡大する状況を見る限り、そのような構図が浮かび上がってくる。システマティック戦略は、米株取引で過去最高レベルに近いプレゼンスを占め、そこからほとんど動かない。その一方で、基本的な株式のロング・ショート戦略の運用は、市場でのリーダーシップが限られていることを考えると、神経質にならないわけにはいかない。

  米国株への総エクスポージャーを比較した場合、生身の人間とコンピューターとの開きが過去最も拡大していることが、スイス銀行2位クレディ・スイス・グループがまとめたデータで示された。システマティックトレーダーが今は市場を支配していることが分かる。

  クレディ・スイスのリスクアドバイザリー世界責任者マーク・コナーズ氏は「これはクオンツのフットプリント(占有スペース)としては最も大きい。それはアロケーション(配分)とレバレッジの関数だ。今後なくなることがないからこそ、それは重要だ。複雑さが減ることはないだろう」と指摘した。

  エクスポージャーの開きはある意味で、伝統的なストラテジーに対するクオンツメソッドの人気の高まりを反映している。クオンツの占有サイズを最大5000億ドル(約55兆5000億円)と推定する見積もりがある一方、正確に把握するのは不可能に近い。だが拡大しているのは確かだ。クレディ・スイスのプライムブローカレッジ・プラットフォームでも市場全般で見ても、クオンツはさまざまなカテゴリーの中で最も速いペースで成長している。

  JPモルガン・チェースのデータによれば、パッシブおよびクオンツ投資家が株式資産全体に占める割合は約60%と10年前の30%から拡大し、取引高で見た売買一任投資家の割合は10%にすぎないと推計される。   

原題:It’s a Quant’s Stock Market as Computer Programs Keep on Buying(抜粋)

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