リーダーシップを学ばなければ、自分が創業した会社の経営権を失う恐れがある。それが新興企業の創業者が米ウーバー・テクノロジーズのトラビス・カラニック最高経営責任者(CEO)から学べる教訓だ。

  カラニックCEOは、ウーバー運転手との口論や社内にはびこる性的嫌がらせの報告、インドでのウーバー運転手によるレイプに対する調査不手際など、相次ぐ不祥事を受けて休職している。

  自分の会社から追い出されたいと思う創業者はいないし、ベンチャーキャピタリストも投資価値のあると考えた企業のビジョンを創業者に継続してもらいたいと思っている。

  新興企業にコワーキングスペースを賃貸する米ノーテルを創業したアモル・サーバ氏は、「われわれがいちばん必要としていないのは彼のような人間だ」と語る。同氏は他の企業にも投資しているほか、取締役も務める。

  そのため、投資家は創業者にプロの助けを借りるよう求めている。ベン・オールズ氏はそうしたプロの一人だ。ボダ・グループの管理職向けコーチであるオールズ氏は毎週または隔週、約1時間顧客と話し合う。

   同氏はクラニック氏について「私の勘では見かけほど不愉快な人間では全くないと思う。この人は素晴らしいアイデアは持っていたが、基本的なリーダーシップスキルが欠けていた」と述べた。

  カラニック氏のような人については、何が怒りの引き金になるのか理解したいとオールズ氏は考える。それを見つけるために、幾つかの残念な出来事について話す。エモーショナル・インテリジェンス(心の知性)を改善し、悪い行動を回避するのが狙いだ。「彼は特定のことについては優秀だが、自分の感情を訓練することを学ぶ必要がある」とオールズ氏は語る。

  コーチや投資家の目的は、手遅れになる前に創業者を救済することだ。「交代させるのが最も難しくてやっかいな人間はCEOだからだ」とサーバ氏は話す。

原題:How Not to End Up Like Uber’s Travis Kalanick(抜粋)

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