カジノを含む統合型リゾート(IR)の整備に向けて、政府は有識者によるIR推進会議を設置し、具体的な制度設計の議論を進めている。日本人の入場規制、国や地方公共団体が徴収する納付金などはカジノ開業後の収益にも直結するため、業者や投資家の関心も高い。

  有識者会議は夏ごろに大枠をまとめる予定で、その後、政府は与党との調整を経てカジノの運営基準を定めた実施法案を年内に国会提出する予定だ。これまでの議論の状況は下記の通り。(6月13日までの会合で政府が示した案に沿って作成)

カジノ事業免許

  • カジノ事業を更新必要な免許制にする
  • カジノ事業免許を受けることができる主体を、一体性が確保されたIR事業者に限定
  • カジノ事業免許を受ける事業者の株主等や事業者が行う取引を認可制に
  • カジノ管理委員会を整備し、徹底した背面調査をする
  • 事業者の株式5%以上を取得する場合は調査対象

カジノ施設の規制

  • IR施設一つにつきカジノの数は一つに制限
  • カジノ施設の面積に上限設定
  • 監視カメラや入退場ゲートの設置など設備や構造についての基準を設定し、順守を義務付ける

金融業務規制

  • カジノでの金銭貸し付け、送金、預かりや両替など認める
  • 金融業務は銀行などの金融機関を介する
  • 金銭貸し付け対象は一定以上の現金を事業者に預託できる資力を有する者、もしくは外国人非居住者に限定
  • 顧客の返済能力調査および顧客ごとに貸し付け上限額を設定する義務を事業者に課す
  • カジノ施設内での現金自動預払機(ATM)設置禁止、周辺においても貸し付け機能がついてないATMに限って設置を認める
  • 外国人非居住者に対するクレジットカードを利用したチップ購入は認める

区域認定の手順

  • 地方公共団体が事業者選定を先行実施し、具体的な事業計画を作成した上で国に申請する
  • 申請主体は都道府県が基本、政令指定都市も含める
  • 国際的・全国的な見地から、効果の高いものを国が認定
  • 当初の区域数の上限検討
  • 国土交通相を主務大臣に

ギャンブル依存症対策

  • 自民・公明両党が、ギャンブル等依存症対策基本法案を議員立法として共同提出
    • 政府や都道府県はギャンブル等依存症対策推進計画を策定し、少なくとも3年ごとに検討を加え、必要に応じて変更
    • 国や地方公共団体は広告や入場の管理など事業の実施方法について依存症の予防を図る
    • 国や地方公共団体は患者の円滑な社会復帰に向けた就労支援を推進、民間団体が行う依存症対策に関する自発的な活動を支援
  • 有識者会議では今後議論

日本人の入場規制

  • 16年成立のIR推進法で日本人の入場規制を検討すると示した
  • 具体的な制限範囲は有識者会議で今後議論

マネーロンダリング

  • 有識者会議で今後議論

納付金

  • 有識者会議で今後議論
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