香港金融管理局(HKMA、中央銀行に相当)の陳徳霖(ノーマン・チャン)総裁は香港ドルの米ドル・ペッグ(連動)制を維持すべきだと述べ、過去30年余りの間に起きた金融危機でこの制度が香港に役立ってきたと指摘した。

  陳総裁は中国への香港返還20周年記念日を前にした発表文で、「香港は小さくオープンな経済だ」と述べ、「香港ドルと米ドルの安定した為替レートを維持することが最も適切な在り方だ。こうした効率的制度を変更する必要性も意図もない」と表明した。経済関係の近さを背景に中国人民元へのペッグ制に変更すべきとの意見について同総裁は、検討するには元の完全な兌換(だかん)性など4つの条件がそろうことが不可欠だと述べた。

  香港返還を巡る中国と英国との交渉を受けて資本流出に拍車が掛かったことから、香港は1983年に香港ドルの米ドルペッグ制を採用。1997年の香港返還以降、98年のアジア通貨危機や2008ー09年の世界金融危機、2014年後半の約3カ月にわたる民主化デモといった状況にペッグ制は粘り強さを示してきた。香港ドルの許容変動幅は1米ドル=7.75ー7.85香港ドル。

原題:HKMA Chief Chan Sees No Need to Change City’s 34-Year Dollar Peg(抜粋)

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