フランスの国民議会(下院)選挙の決選投票が18日行われ、開票序盤の段階でマクロン大統領率いる新党「共和国前進」が歴史的大勝を収める勢いだが、マクロン政権は夜になっても公に勝利を祝うことはなかった。

  開票序盤の世論調査会社の予測では、定数577の国民議会で共和国前進が350議席前後を確保する見通し。これはこの15年で最も大差での勝利となる。しかし高い棄権率は、マクロン大統領(39)が迅速に責務に取り組む必要性を浮き彫りにした。

  決選投票の投票率は約44%と、国民議会選挙でのこれまで最低をおよそ10ポイント下回った。4月の大統領選第1回投票で、約半数の票がマクロン大統領の支持する欧州連合(EU)の自由市場や国境開放政策に反対する候補に投じられたことを思い起こさせる数字となった。

フィリップ仏首相
フィリップ仏首相
Photographer: Sebastien Bozon/AFP via Getty Images

  フィリップ仏首相はテレビ放送されたインタビューで、「自制主義は民主主義にとって決して良いものではない」と発言。「政府は成功する義務があると考えるだろう。行動すべき時が来た」と述べた。

  マクロン大統領は新党の過半数議席獲得により、国内労働市場開放や欧州の統合強化といった自身のプログラムを推し進められる基盤が整った。同大統領は不支持の有権者に対し、今後5年をかけて、極右・極左の政策ではなく、自身の政策こそがためになると立証していくことになる。極右の国民戦線を率いるルペン党首と、急進左派のメランション氏は共に国民議会選挙で初当選を決め、より極端な政策アプローチの追求が可能となった。

  オーリンズ大学のジャン・ガリグ教授(歴史学)は、マクロン大統領の政策の成否は「既成の政治勢力の生死を左右する。マクロン大統領が成功しなければ、国民の怒りに乗じて極右ないし極左が勢力を伸ばすだろう」とし、「問題はマクロン大統領が再選され得るかどうかよりもはるかに大きい」と指摘した。

原題:Macron Under Pressure to Deliver as Turnout Plummets in France(抜粋)

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