米国の裁判史上に残るような事件ではない。しかしウォール街のトレーダーらの間では何十年も語り継がれる裁判かもしれない。

  米コネティカット州ハートフォードの連邦裁判所法廷で1カ月にわたった審理は、住宅ローン証券業務の秘密を白日の下にさらした。

  検察はトレーダーらが虚言を弄し価格を操作したと主張。弁護側は洗練されたプロである顧客はトレーダーのはったりにだまされるような相手ではなかったと反論した。

  元野村ホールディングスのトレーダー3人を被告とした裁判は15日、まちまちの結果に終わり、不透明な市場の一角についての不正取り締まりの困難が浮き彫りになった。

  マイケル・グラミンス被告は共謀で有罪、6件の詐欺については無罪、他の2つの罪状については陪審が評決を下せなかった。タイラー・ピータース被告は9件全てについて無罪。ロス・シャピロ被告は8件の詐欺について無罪、1件は評決不能だった。評決不能の罪状について裁判をやり直すかどうかは検察が決定する。

  いずれにせよ、この裁判は1月の同種のもう1件とともに、債券トレーダーらを動揺させ続けるだろう。多くのトレーダーが元野村の3人に自分の姿を重ねて見る。もしかしたら、あれは自分たちだったかもしれない-。そんな思いが心をよぎる。

原題:’That’s What I Did’ Is Traders’ Worry as Bond Trials Play Out(抜粋)

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