スマートフォン向けの無料通信アプリを運営するLINE(ライン)は15日、都内で開いた事業戦略説明会で、全国民に個別の管理番号を付け、それに基づき行政手続きを行う「マイナンバー」制度の普及支援で内閣府と連携すると発表した。国の運営するポータルサイトに誘導して利用増加を促す。

  政府は2016年1月に同制度を導入したが、普及促進のため今秋からマイナンバーの個人向けサイト「マイナポータル」の本格運用を開始する。これを前にLINEは利用者をサイトに誘導する仕組みを導入することにした。説明会に同席した高市早苗総務相は、「LINEとの連携は行政窓口を身近にする一歩だ」と述べた。

  説明会ではこのほか、外食・レストランチェーンの吉野家やガスト(スカイラークが運営)と提携した出前サービスを今夏から始める計画も明らかにした。LINE上でメニューを注文できる仕組みを全国約1万5000の店舗で採用する。

  LINEは韓国ポータルサイト運営会社「ネイバー」の子会社として2000年にゲーム会社として設立され、11年6月に無料通信アプリの提供を始めた。最近はAI(人工知能)戦略にも意欲的で3月にはネイバーと共同開発したAIのプラットホーム「クローバ」を発表。今夏にはこれを搭載したスピーカーを先行発売する。

  今回はクローバでヤマハトヨタ自動車と提携することも発表した。ヤマハが開発した音声合成技術を補助したり、 クローバの音声認識技術を使ってトヨタが推進するスマホアプリを、運転を妨げずに車内で操作できるようにする。 ファミリーマートや伊藤忠商事とも提携し、今後新たな製品やサービスの開発を進める。

  LINEの出沢剛社長は、事業戦略の基本方針として「コミュニケーションファーストがわれわれの特徴であり、今後成長する上での原動力になる」などと語った。

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