イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、国内労働市場の持続的な力強さが最近低迷するインフレ率を最終的に押し上げると見込んで、金融政策正常化プランを推し進める方針だ。

  イエレン議長は14日、連邦公開市場委員会(FOMC)声明発表後の記者会見で、この数カ月の物価圧力緩和は大した問題ではないとし、インフレ目標2%の達成に向け順調だと自信を示した。

  同議長は記者団に、「幾つかのデータに過剰反応しないことが重要だ。インフレデータはブレやすい」と語った。

インフレ指標の推移
インフレ指標の推移
Bloomberg

  バランスシート縮小を年内に開始する計画の詳細もこの日、明らかにされた。しかし正常化を推し進める決定にはリスクも伴う。イエレン議長の予想が外れ、インフレが低水準にとどまった場合、金融当局は本気でインフレ目標を達成しようとしていないと産業界や消費者に受け止められる恐れがある。

  バークレイズの米国担当主任エコノミスト、マイケル・ゲーペン氏は、「リスクとして考えられるのは、一時的なもの以外の要因もインフレ上昇を阻んでいるのに当局が安心しきっているケースや、労働市場の改善が賃金やインフレに波及すると自信過剰になっているケースだ」と指摘した。
  
  著名な労働経済学者でもあるイエレン議長は、約60年前に発表されたフィリップス曲線が示す労働市場と賃金・インフレの関係に希望を託している。この相関関係は雇用市場のひっ迫が続けば、最終的に賃金とインフレを押し上げるという内容。

原題:Yellen Doubles Down on Bet Hot Job Market Stokes Inflation (1)(抜粋)

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