米連邦公開市場委員会(FOMC)は13、14 両日に定例会合を開き、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を1 -1.25%のレンジに引き上げた。年内の利上げについては、あと1回との見通しを維持。4兆5000億ドルの保有証券をどのように縮小していくかの詳細を示した。

  これについての市場関係者の見方は以下の通り。

◎FOMC声明、物価についてさほど大きな不安反映せず-JPモルガン
  JPモルガン・チェースの米国担当チーフエコノミスト、マイケル・フェロリ氏は調査リポートで、FOMC声明の変更は「最近のインフレを巡る失望について、それほど大きな不安を反映していない」と指摘した。
  インフレ目標に届いていないことに対する落ち着いた姿勢は、2018年と19年のインフレ率を2%と引き続き予測している四半期のインフレ見通しを見ても明らかだ。
  全般的にみると、声明とそれに付随する報告に「それほど多くのサプライズはなかった」。

◎FOMC後、9月利上げ見通しは不変も賃金の伸び必要か-ING銀行
  ING銀行のシニアエコノミスト、ジェームズ・ナイトリー氏はリポートで、FOMC後も9月利上げ見通しに変わりはないが、労働市場の引き締まりが賃金の伸び加速につながるさらなる証拠が必要だろうとの見方を示した。
  当局のバランスシート縮小に関する詳細は「極めて慎重なアプローチ」示す。
  FF金利が重要な政策手段であることは依然として明らか。

◎FOMCのメッセージは市場予想よりもタカ派的-BNYメロン
  バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のストラテジスト、マービン・ロー氏は調査リポートで、FOMCの全般的なメッセージは市場の予想よりもタカ派的だったと指摘した。  バランスシートの縮小は最初の年が3000億ドル、2年目の終わりには年6000億ドルのペースに加速し、予想されていたよりも積極的に保有証券を圧縮するアプローチとなる。

◎FOMCは年内追加利上げ見送りか、長期休止の可能性も-バンガード
  バンガード・グループのシニアエコノミスト、ロジャー・アリアガディアス氏はリポートで、インフレ率が年後半に現在の水準から大きく上昇するとは予想されていないことから、FRBが年内の追加利上げを見送る公算が大きく、2018年にかけて長期にわたって休止する可能性もあると指摘した。

◎米当局は保有資産圧縮の詳細公表で年内開始に意欲-ポトマック
  ポトマック・リバー・キャピタルのマーク・スピンデル氏はインタビューで、FRBが金融引き締めを継続する任務を貫いていることは明らかだと述べ、最近の弱いインフレ指標が一時的現象かどうかとの疑問についてはまだ結論が出ていないと指摘した。
  バランスシートの見直しに関する詳細は大方の予想よりも早く公表された。FRBが年内に着手する意欲の表れだ。
  市場は9月の金利変更の可能性を排除しており、私なら先送りする。FOMCの行動はタカ派寄りだ。
  経済は良好で、当局は極めて低い失業率に動かされている。

◎マーケットフィールド・アセット・マネジメントのマイケル・シャウル会長
  米国や世界の経済指標の弱さを受けてひざまずいていたFRBがここにきて緩やかなペースであることを前提に着実な引き締めを継続する決意のようだ。
  これは朝方発表のCPI統計で形勢が一変する可能性があると受け止めていた市場にとっては若干サプライズだったようだ。

◎ウェルズ・ファーゴ・アドバイザーズのシニア株式ストラテジスト、スコット・レン氏
  きょう発表のデータとFRBの見解が組み合わさってこうした反応になっている。
  最近の一部インフレ指標にもかかわらず、FRBは見通しを変えていない。株式相場は債券相場がしばらく前に直面した状況を反映し始めている。

◎FOMC、最近の弱いデータに懸念ほとんど示さず-CIBC
  カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース(CIBC)のエコノミスト、エイブリー・シェンフェルド氏は、「9月に追加利上げした後、バランスシート縮小を12月に開始するとの当社の予想を変化させるものはここになかった」とリポートで指摘した。
  9月の追加利上げには、今後数カ月にデータが改善する必要がある。

◎FOMCは9月か12月にテーパリングの構え-BMO
  FOMCの再投資テーパリング(縮小)計画は、9月か12月のいずれかの会合でバランスシートの縮小を開始する段取りを整えるものだとBMOキャピタル・マーケッツのイアン・リンジェン、アーロン・コーリ両ストラテジストがリポートで指摘した。
  FRBが保有米国債の縮小を12月に開始し、再投資見送り額が上限である月間300億ドルに達する場合、2018年の米国債テーパリングは3250億ドルに上ることを意味し、「0.25ポイントの利上げの約半分」に相当するとBMOは最新のFRB予測を利用して試算。

◎9月のバランスシート縮小開始を予想-モルガンSのホーンバック氏
  モルガン・スタンレーのマシュー・ホーンバック氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、FOMCが比較的早期にバランスシート縮小に着手する可能性について、「われわれはそれが9月を意味する」とみていると述べた。
  年末の米10年国債利回りの水準を2.5%近辺と予想、「利回りは恐らくここからそれほど上昇しないだろう」。

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