欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが下げ縮小-FOMC利上げやFRB議長発言で

  14日のニューヨーク外国為替市場では、朝方に売られたドルが午後に大きく下げを縮めた。米連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げ決定や、年内あと1回の利上げ予想を維持したことが背景にある。

  FOMCは利上げを決行し、インフレ減速の兆候が出ている中で引き締め路線を維持すると言明。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は、インフレに影響している要素の一部は今後数カ月に消失すると強調。また政策当局者らは追加利上げが適切とみていると説明した。ドルは朝方、消費者物価指数(CPI)と小売売上高が市場予想を下回ったことに反応し、大きく下げていた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.2%低下。

  ドルは円に対し0.5%安の1ドル=109円58銭。FOMC声明発表後は一時1ドル=109円87銭まで戻した。

  インベスコのマクロアナリスト、ノエル・コラム氏はFOMCの発表について「ややタカ派寄りの内容と捉えている」とし、バランスシート縮小計画の提示や、利上げ継続の方針を示したことを理由に挙げた。

  ユーロは0.1%高の1ユーロ=1.1218ドル。ユーロは午前中大きく上げていたが、FOMCの発表後に対ドルでの上げを削り始め、イエレン議長の会見中に下げに転じ、一時1ユーロ=1.1193ドルとこの日の安値を付ける場面があった。

  トロント・ドミニオン銀行の北米為替戦略責任者、マーク・マコーミック氏は、イエレン議長のインフレに関する発言を受けて「ドルにはある程度の回復余地が生まれた」と分析した。
原題:Dollar Rebounds After Fed Raises Rates and Signals More to Come(抜粋)

◎米国株:小反落、米利上げとイエレンFRB議長の発言受け

  14日の米国株式相場は小反落。テクノロジー株が売りを集めた。イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長がインフレ指標の弱さは長続きしないと示唆したことから、S&P500種株価指数は過去最高値圏から下落した。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利の誘導目標引き上げを決定。インフレ指標が予想を下回る中でも、金融当局は引き続き利上げを継続する姿勢にあることをイエレンFRB議長はあらためて表明した。米労働省が14日発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前月比でマイナスだった。

  S&P500種株価指数は前日比0.1%下げて2437.92。ナスダック総合指数は0.4%下げた。ダウ工業株30種平均は46.09ドル(0.2%)上昇して21374.56ドルと、前日に続き過去最高値を更新した。

  マーケットフィールド・アセット・マネジメントのマイケル・シャウル最高経営責任者(CEO)は、金融当局は「緩やかながら着実な利上げのペースを維持することを堅く決意しているようだ」と指摘。このことが、「朝方発表されたCPIが『形勢を一変』させる可能性があると受け止めていた市場をやや驚かせたようだ」と記した。

  S&P500種業種別11指数では、エネルギー、素材などが下落。生活必需品と公益事業は上昇した。個別ではホーム・デポとトラベラーズが買われ、ダウ平均の上昇に寄与した。
原題:Dollar Pares Drop, Stocks Fall on Fed; Bonds Rise: Markets Wrap(抜粋)
原題:Traders Say Stocks Caught Napping by Surprisingly Hawkish Yellen(抜粋)
原題:Softer U.S. Inflation Puts Fed Tightening Ahead of Schedule (抜粋)

◎米国債:上昇、物価の伸び鈍化に反応-FOMC後は上げ幅を縮小

  14日の米国債は上昇。朝方発表された5月の米消費者物価指数(CPI)で示された物価の伸び鈍化に反応した。連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が記者会見でタカ派的な姿勢を示したと解釈され、伸び悩む場面もあった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて2.13%。

  5月のCPIは前月比では0.1%低下。CPIの低下はここ3カ月で2回目。前年同月比では1.9%上昇に鈍化した。前月は2.2%上昇していた。

  米国債利回りは連邦公開市場委員会(FOMC)が声明を発表した後、下げ幅を縮小した。イエレンFRB議長は記者会見で、最近のインフレ指標低下は「一時的な事柄」が要因になっているようだと指摘した。

  FOMCは13、14 両日に定例会合を開き、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を1-1.25%のレンジに引き上げた。声明は「経済見通しへの短期的なリスクはおおよそ均衡しているように見受けられるが、委員会はインフレの動向を注視している」と記述した。

  2年債と10年債の利回り差は昨年9月初旬以来で初めて79bpを割り込んだ。市場参加者はFOMCが示した予測が2018年までは従来と変わらずだったが、それ以降は不透明感が増したと受け止めた。

  今週は日本やスイス、英国でも金融政策決定会合が開かれる。
原題:Treasuries Rise, Dollar Pares Drop as Stocks Fall: Markets Wrap(抜粋)
USTs Pare Gains on Yellen’s Hawkish Tone, Curve Stays Flatter(抜粋)

◎NY金:反発、米CPIと小売売上高が市場予想を下回る

  14日のニューヨーク金先物相場は反発。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.6%高の1オンス=1275.90ドルで終了。

  備考:米消費者物価指数:5月は前月比0.1%低下-前年比での伸びは鈍化。
  備考:5月米小売売上高:前月比0.3%減、自動車や電気製品など幅広く低迷。

  金の持ち直しは「完全に指標が主導した」-RJOフューチャーズ(シカゴ)のシニア市場ストラテジスト、フィル・ストライブル氏。「軟調な経済指標はイエレンFRB議長の発言に影響を及ぼしかねない。将来の利上げに影響を及ぼす可能性がある」。
原題:Gold Futures Jump as U.S. CPI, Retail Sales Trail Estimates(抜粋)

◎NY原油:急落、45ドル割れ-ガソリン在庫積み上がりを嫌気

  14日のニューヨーク原油先物市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は急落し、昨年11月以来の安値。夏のドライブシーズン入りにもかかわらずガソリン在庫がまた増えたことを嫌気した。米エネルギー情報局(EIA)の週間統計によれば、先週のガソリン在庫は210万バレル増加した。

  エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は電話取材に対し、「ガソリン在庫の積み上がりは強気派が最も嫌がる状況だ」と指摘。「この時期に予想される状況とはまさに逆の方向だ」と続けた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前日比1.73ドル(3.72%)安い1バレル=44.73ドルで終了。終値ベースでは昨年11月14日以来の安値。ロンドンICEの北海ブレント8月限は1.72ドル下げて47.00ドル。
原題:Oil Tumbles to Lowest Since November as Gasoline Supplies Surge(抜粋)

◎欧州株:ストックス600が下落、米経済指標に失望-FOMC控え

  14日の欧州株式相場は下落。指標のストックス欧州600指数は今週、2回目の下げとなった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策声明発表を控え、予想を下回った米経済指標を受けて銀行株が下落した。

  ストックス600指数は前日比0.3%安の387.58で終了。一時は0.7%上げていた。この日発表された5月の米経済指標で消費者物価指数が低下したほか、小売売上高が予想に反して落ちこんだことで米国の銀行株が下落し、欧州でも銀行株が値下がりした。鉱業株指数は6週間ぶり低水準、石油・ガス株指数は昨年11月以来の低さに沈んだ。一方、テクノロジー株指数は続伸。12日には約1年ぶりの大幅安を記録していた。

  CMCマーケッツの市場アナリスト、ジャスパー・ローラー氏(在ロンドン)はリポートで、米国の「インフレ鈍化と小売売上高の低迷で、この日に行われるであろう米利上げが今年最後になるとの見方が強まった」とし、「米当局がこの日に利上げに踏み切らなかったら、ショック状態に陥るだろう」と記した。

  ドイツのDAX指数は0.3%上げ、過去最高値に接近した。
原題:European Stocks Retreat as Banks Fall After U.S. Data Miss(抜粋)

◎欧州債:ドイツ国債が上昇、米国債に追随-イタリア国債も上げる

  14日の欧州債市場ではドイツ国債の長期物を中心に上昇し、5年物と30年物の利回り格差は3.5bp縮小した。10年物利回りは4bp下げ0.225%となった。米経済指標が予想を下回り、米国債が買われたことが背景にある。

  ドイツ国債は上昇したものの、資金の流れはほどほどにとどまった。米国債に追随したドイツ国債先物が相場を動かしたと、ロンドン在勤のトレーダーは指摘。10年債利回りは4月21日以来の低水準、これはフランス大統領選第1回投票が行われる直前の営業日。

  イタリア国債は朝方から上昇し、10年債利回りは5bp下げた。トレーダーらによると、さまざまな筋から強い需要があった。
原題:Bunds Get a Lift From UST Surge; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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