米国のインフレ鈍化を示す統計発表を受け、投資家の間では金融当局の年内の政策プランがどうなるのか不透明感が広がっている。連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長らは今週、展望を明確にする機会を持つ。

  連邦公開市場委員会(FOMC)は14日までの2日間の会合で、今年2回目の利上げを決めると広く予想されている。恐らくこのところのインフレ鈍化を認める一方で、年内にもう一回の利上げを見込んだ従来のガイダンスは維持し、4兆5000億ドル(約495兆円)規模のバランスシート縮小に向けた最初の取り組みを続ける見通しだ。

  米東部時間14日午後2時(日本時間15日午前3時)にFOMC声明と当局者による最新の経済予測が公表され、その後、イエレン議長が記者会見する。  

  3月に公表された前回のドット・プロット(金利予測分布図)では、年内の利上げ回数(中央値)は計3回とされていた。同月時点で3人の当局者が年内利上げを3回より少ないとしていたが、今回、これに加わる形で他の当局者も新たに予想を引き下げれば、恐らく3回目となる利上げに当局が踏み切る意思があるのか疑問が生じる可能性もある。

  米ジョンズ・ホプキンス大学のジョナサン・ライト教授(経済学)は「中央値は恐らく変更がないだろうが、少なくとも数人のFOMC参加者が2017年末にかけての金利見通しを下方修正すると想定される」と語った。

  コーナーストーン・マクロのパートナー、ロバート・ペルリ氏はFOMC声明について、米経済の最近の傾向を説明する最初の段落に最も多くの変更が加えられる可能性があると指摘。「4-6月(第2四半期)の回復の可能性を反映し、成長面は極めて楽観的となる一方、インフレ面はやや慎重度が増すだろう」との見方を示した。

  バランスシート縮小に関し、当局者がどのように考えているかの手掛かりも投資家の注目の的だ。最近の政府統計でインフレ鈍化傾向が示されるまで、FOMCは6月に続いて9月に利上げし、10-12月(第4四半期)にバランスシート縮小に着手するというのがFRBウオッチャーのコンセンサス予想だった。

  その後、5月の米非農業部門雇用者数の伸びが予想を下回ったことで、ゴールドマン・サックス・グループとモルガン・スタンレーのアナリストは、FOMCが9月にバランスシート縮小の開始を発表し、3回目の利上げカードは12月まで温存する公算が大きいとの見方を示している。

原題:Fed to Update Inflation, Balance-Sheet Views: Decision-Day Guide(抜粋)

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