世界屈指の富豪ウィリアム・ウォルドーフ・アスター氏は1905年にイタリア・ソレントの崖の上にある別荘を購入した。

  アスター氏の曽祖父が毛皮業を土台に不動産帝国を築き財を成した後、一族はさらに新聞発行や貿易、ニューヨークの高級ホテル「ウォルドーフ・アストリア」に代表される不動産開発に事業を拡大した。

アマルフィ海岸を見渡せるテラス
アマルフィ海岸を見渡せるテラス
Photographer: Eric Sander, from Villa Astor: Paradise Restored on the Amalfi Coast, by Curt DiCamillo

  ソレントの別荘は、アスター氏のお気に入りのプロジェクトとなった。同氏は1905年から08年にかけて別荘のリノベーションを行った後、周囲の土地の購入に着手し、緑豊かな植物園を造成した。また、敷地の片隅に古代都市ポンペイの別荘を再現した建物を増築し、その中に多数の高価なアンティークを収めた。

  1919年にアスター氏が死去した際、イタリア政府は同氏のアンティークと植物園について、同国の歴史的遺産の重要な一部となっており、保護すべきだと主張した。

アンティークが多数収められた室内
アンティークが多数収められた室内
Photographer: Eric Sander, from Villa Astor: Paradise Restored on the Amalfi Coast by Curt DiCamillo

  別荘はアスター家からイタリア政府の手に渡った後、1970年代に海運王のマリオ・パーネ氏と妻のリタ氏が買い取った。夫妻は別荘を30年余り所有し、2012年に売却した。

ダイニングルーム
ダイニングルーム
Photographer: Eric Sander, from Villa Astor: Paradise Restored on the Amalfi Coast by Curt DiCamillo

  別荘の新たな所有者は、インテリアデザイナーのジャック・ガルシア氏を起用して修復と改装を行った。数年にわたる取り組みを経て修復された内部の様子は、「Villa Astor: Paradise Restored on the Amalfi Coast(仮訳:ビラ・アスター:アマルフィ海岸によみがえった楽園)」 (65ドル=約7200円)に記録されている。 

原題:Inside a Vacation Home for the Richest Family in the World(抜粋)

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