13日の東京株式相場は、TOPIXが小幅反発。海外原油市況の上昇を好感し、石油や鉱業など原油関連や海運株が買われた。一部アナリストが目標株価を上げた大林組など建設株のほか、不動産や陸運株など内需セクターが相対的に高い。

  半面、米国の金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)後の為替動向を見極めたいとの姿勢が強く、電機や精密機器など輸出株は軟調。鉄鋼や非鉄金属株など素材セクターも下げ、相場全般の上値は重かった。

  TOPIXの終値は前日比1.96ポイント(0.1%)高の1593.51。日経平均株価は9円83銭(0.1%)安の1万9898円75銭と小幅ながら続落。

  しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長は、「米国金利の上昇や円安のスピードは年初に想定していたより時間はかかりそうだが、日本企業の業績は確実に改善しつつあり、1ドル=108円想定でPER14倍台では売る理由がない」とみている。業績改善から外需、内需のいずれかが買われる状況ではなくなっており、「不動産などの出遅れ業種や金融などの押し目買い業種にセクターローテーションするのはセンチメントが悪くない表れ」と言う。

東証アローズ
東証アローズ
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  12日のニューヨーク原油先物は0.6%高と上昇。サウジアラビアとロシアによる需給均衡見通しが好感された。アジア時間13日の時間外取引でも堅調。市況高を材料に、きょうの日本株市場では原油関連セクターに海外投資家を中心に買い戻しが入った。

  また、きょうのドル・円相場は朝方に一時1ドル=109円80銭台と、前日の日本株終了時点110円24銭に対しドル安・円高に振れる場面があった。その後は110円ちょうどを挟んで小動き。12日のニューヨーク市場では、カナダ銀行(中央銀行)当局者によるタカ派寄りの発言をきっかけにカナダ・ドルが急伸、これに伴い米ドルが下げた。13ー14日に米FOMC、週後半には日本銀行の金融政策決定会合を控える。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の三浦誠一投資ストラテジストは、「FOMCはサプライズはないだろうが、FOMC後に投資スタンスを決めようとの見方からきょうとあすは売りも買いもできない」と指摘。その上で、「相対的に株価下落懸念が少なく、収益を伴っている好業績内需株には買いが入っている」と話していた。三浦氏は、建設や不動産、陸運などは最高益をにらむ銘柄が多いとしている。TOPIXの上昇寄与度トップとなった建設では、SMBC日興証券が大林組や清水建設、大成建設、鹿島の大手ゼネコン4社の目標株価を上げる材料があった。

  もっとも、日経平均の高安値幅は78.2円と5月17日(78.1円)以来、約1カ月ぶりの狭さ。市場参加者の様子見姿勢の強さをうかがわせた。SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦チーフストラテジストは、経済指標の弱さは一時的とFOMCが現在の政策スタンスを踏襲するなら株式市場にはベストだが、「インフレの伸び鈍化から緩和解除ペースを緩めるなら、米景気の弱さが米国株市場で嫌気される上、金利が幾分下がり、ドル安・円高を通じ日本株にも悪影響を与える」と懸念している。

  東証1部33業種は石油・石炭製品や不動産、建設、鉱業、海運、その他金融、陸運、銀行など22業種が上昇。鉄鋼や精密機器、証券・商品先物取引、非鉄金属、電機、情報・通信など11業種は下落。売買代金上位では、SMBC日興証が投資判断を上げたTDK、みずほ証券が判断を上げたクボタのほか、JXTGホールディングスや三菱地所、エムアップが高い。半面、ソフトバンクグループやすかいらーく、オルトプラス、IHIは安い。

  • 東証1部の売買高は16億1438万株、売買代金は2兆1193億円。代金は前日から8%減り、5月30日以来の低水準
  • 値上がり銘柄数は1106、値下がりは748
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